「キュキュキュ」
飛行機が陸に降り立った音がすると同時に「ついに到着した」という気分になります。
飛行機から出たとき、初めに感じる変化は「空気」ではないでしょうか。
母国から遠く離れた現地では、気温の変化が大きい場合が多いことでしょう。
「母国より暑い、寒い」という温度差が、すぐ感じられます。
そういうとき、不思議です。
普段は不快に感じる「暑い・寒い」も、なぜか嬉しく感動的に感じられます。
「別世界に来た。いよいよ海外旅行の本番だ」
わくわくする気分にさせてくれます。
現地に到着すれば、その国がどんなところなのかを理解するため、ぜひしてほしいことがあります。
大きな深呼吸をして、現地の息を吸い込みましょう。
現地の様子を鼻で感じ取る、最初の儀式です。
するとなんとも言えない、母国とは違った空気があるはずです。
その空気こそ、重要です。
自然が多ければ草木の香りであるでしょう。
独特の香りがあるかもしれません。
現地の人の汗もあります。
仕事や食事から発せられるさまざまなにおいもあるでしょう。
そうしたさまざまな空気が入り交じり、なんとも言えない「独特の空気」になっています。
通常私たちは、その町の文化や様子などを、言葉でうまく一言では言い表せません。
しかし「言葉」ではできなくても「におい」ならできます。
空気は、完全に混ざり合うことができるからです。
その国に点在するさまざまな空気が混ざり合い、独特の空気が出来上がっています。
見事、1つに、表現されているのです。