「ここはなんだろう。どんなところだろうか」
ツアーに参加していると、気の利いた添乗員が、いいタイミングで説明を始めてくれます。
「ああ。聞いているだけでいいから楽だなあ。ガイドブックはいらないな」
気の利いた添乗員のいるツアーで旅行していると、次第にガイドブックがいらないような気がしてきます。
バスに乗って、話を聞いているだけでいい。
しかし、ここがポイントです。
たしかに楽ではありますが、これでは本当に旅行を楽しめません。
受け身の状態になっているからです。
受け身ではなく、自発的に行動してこそ、旅の楽しみを引き出せます。
たとえ添乗員が説明してくれても、あえてガイドブックで調べます。
「ここはどんなところなのか」「どんな歴史があるのか」などを、自発的に確認します。
ガイドブックは、いわば辞書です。
英単語も、自分の手で辞書を引けば、覚えやすくなります。
ガイドブックも同じです。
「ここはなんだろう」と思ったとき、自分の手で本を開いて調べることで、頭に入りやすくなります。
そのほんの一手間をかけられるかどうかで、旅の楽しみはまったく変わります。
わずか一手間で、より、旅が面白くなります。
添乗員からの説明は、ガイドブックに載っていない情報もあります。
逆に添乗員からの説明にも出てこない情報が、ガイドブックに載っていることもあります。
手間を惜しまず両方で確かめるのです。