執筆者:水口貴博

ヒューマンエラーを防ぐ30の方法

22

例外を1つも作らない。

例外を1つも作らない。 | ヒューマンエラーを防ぐ30の方法

一度決めたルールでは、例外を1つでも作らないことです。

全員が守ると決めたら、全員が守るようにします。

1人でも例外がいれば、ほかの人がそれを見て、同じように例外行動をし始めます。

1人がすれば、2人になり、2人が3人になります。

「あの人がやっているから、自分だっていいじゃないか」

そう思い、個人の好き勝手な行動が拡大していくのです。

例外が拡大すると、むしろその方法が定着してしまいます。

そうならないためにも初期の段階で「例外は1つも作らない」という決まりを徹底します。

私は文章で「~です」「~ます」という口調で整えています。

1つも例外を作らないように心がけています。

もし、ある文章だけ「~だ」「~である」という口調になると、不自然になります。

読者は、口調が変わっただけで「著者が変わったのか?」と困惑します。

私が一度でもそういう例外を作ってしまうと「まあいいか」という安易な気持ちで脱線し始めます。

「です・ます」と「だ・である」が混じった不自然な文章がどんどん増えます。

文章の構成も、30項目というルールを徹底しています。

ある本だけ25項目だったり、ある本だけ50項目だったりする例外はありません。

すべて30項目に整えることで、そのスタイルが定着して、物事を考えるときに区切りになります。

例外を作らない効用は、ほかにもあります。

1つでも例外があると、サーバーの管理上、大変になります。

ファイルの量が多かったり、少なかったりすると、その部分だけケアしなければなりません。

統一させることで、執筆面だけでなく、管理面においても容易になるのです。

ヒューマンエラーを防ぐ方法(22)
  • 一度決めたルールは、徹底的に守る。
そもそも作業をしなければ、ヒューマンエラーが起こることもない。

ヒューマンエラーを防ぐ30の方法

  1. ヒューマンエラーは、慣れたときに起こる。
  2. 頭で覚えているささいなことほど、チェックシートを使って確かめる。
  3. 車の助手席に座る人には、確認者としての仕事がある。
  4. 指さし確認・声だし確認を癖にする。
  5. 改善すべきは、人ではなく、プロセス。
  6. 見間違いやすい数字や記号は「使わない」か「ふりがな」で対処する。
  7. キスをすれば、ヒューマンエラーがなくなる?
  8. 精度を求めた「ゆっくり」には、雑談がない。
  9. 集中しなくても、ミスをしないシステムを作る。
  10. きれい事を言う人が、一番きれいな行動をしなければならない。
  11. デジタルな作業を、わざわざ人間が行う必要はない。
  12. プロスポーツ選手は、ファンという監視の目に助けられている。
  13. ヒューマンエラーは「アナログ」で発生する。
  14. ミスをした人にペナルティーを与えない。
    反則した人にペナルティーを与える。
  15. 手順書・約束事は、ヒューマンエラー防止の第一歩。
  16. 他人のミスや失敗は、絶対、あなたのためになる。
  17. 恥ずかしさを捨てなければ、ヒューマンエラーを撲滅できない。
  18. わからないときには、質問する。
    わかったときには、言い換えた内容で質問をする。
  19. ヒヤリハットを見逃すな。
  20. 商用環境では、速度より精度を重視。
  21. 精度を追求する原則を守った結果、作業が速くなるのは問題ない。
  22. 例外を1つも作らない。
  23. そもそも作業をしなければ、ヒューマンエラーが起こることもない。
  24. 「問題が発生したときの方法」より「問題を発生させない方法」を考える。
  25. ヒューマンエラーは、省略したときに起こる。
  26. 疲れてから休憩ではない。
    疲れる前に休憩をする。
  27. 作業中は、電話を取らない。
  28. デスクの上に、不要な物を置かない。
  29. 短期記憶に頼らない。
  30. 「もし」で考える人ほど、未来が開ける。

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