「もし」は面白い言葉です。
「もし」には、2つの意味があります。
創造力をアップさせるおまじないとしての使い方と、友人のことをもっと知るための使い方です。
「もし」を自分に使うと、創造力をアップさせることができます。
人間の想像力を上げるときには、特別なことをする必要はありません。
セミナーや、通信教育や学校にも行く必要はありません。
ただ自分で自分に「もし」と唱えるだけで、想像力はついてきます。
私は日頃からいろいろなことを考えています。
そんなとき私の頭はどうなっているのかというと「もし」でいっぱいです。
無限に「もし」を唱えています。
「もし」と自分に唱えることで、自分が自分に問題を出して、自分で答えます。
自問自答ということです。
絶対の答えはありません。
自分が考えたことは何でも答えになります。
世の中には、ルールというのがあります。
たとえば、赤信号は止まれ、青信号は進め、というルールがあります。
このルールは絶対なのかというと、そうではありません。
このルールを無視できる世界があるのです。
頭の中です。
頭の中は、何でも可能になる世界です。
頭の中なら、一瞬でイタリアに行けるし、宇宙飛行士になることも、アメリカ大統領になることも、何でもできるのです。
自分の頭で「もし」を唱えることは、無限に広がる答えを考えることです。
たった1つの絶対な答えなんてありません。
答えは、人間が考えた人間のためのルールなのです。
想像力を身につけたければ「もし」と自分に唱えるだけでいいのです。
もう1つの使い方は、友人と仲良くなるための使い方です。
「もし、宝くじで100万円当たったらどうする?」
「もし、君が僕なら何をしたい?」
「もし、旅行できるとしたらどこに行きたい?」
こうして友人に質問していけば、コミュニケーションの幅を広げることができます。
友人と仲良くなるために、コミュニケーションすることが必要です。
コミュニケーションは、難しい論理的なことを話す必要はありません。
たわいない会話でいいのです。
「もし、宝くじで100万円当たったらどうする?」も、しっかりしたコミュニケーションです。
どのような答えでも間違っていないし、どう答えてきても、話があとに続きます。
どんどん話していくことで、その人の「人となり」が見えてきます。
相手のことをもっとよく知りたいから、相手に「あなたはどんな人ですか」と聞くのは下手な質問の仕方です。
そんなときこそ「もし」を使うのです。
「もし、結婚するとしたら、いくつくらいが理想?」と聞くことで、答えが返ってきます。
相手が「27歳くらい」と答えるところに、その人が表れます。
「27歳」という数字で返ってくることで、その27には、何かこだわりや考え方がこびりついているのです。
そのこびりついたことから、相手を知ることができます。
たわいない答えほど、偽りのない答えです。
私の母に、父のことをどう思っているのかを聞くときに「お父さんのこと、どう思う?」と聞くのは、下手な質問の仕方です。
「もし、お父さんと結婚していなかったら、どうしていたと思う?」と質問するほうが、父へのこだわりを知ることができます。
その父へのこだわりから、今度は、母を知ることができます。
そのこだわりを持っていることから、母の「人となり」を学べるのです。
「もし」と言って、質問することで、その人の普段見えない心が見えてくるのです。
創造力をつけたければ、自分に「もし」を使おう。