「意見がある人、いますか」
「何か質問はありませんか」
「ほかに、アイデアはありませんか」
「よい考えはありませんか」
大勢が集まった話し合いでは、こうした言葉をよく耳にします。
話し合いを活性化させるために、ほかのメンバーたちの意見を求めます。
しかし、こういうときにはたいてい誰も手をあげず、シーンと静まり返るものです。
お互いがお互いの顔色をうかがい、恥ずかしがって口を開こうとしません。
突然「意見がある人は今すぐ言いなさい」と言われても、言いにくい雰囲気が出来上がっているのです。
言いたいことはあっても、発言しづらい雰囲気のときはありませんか。
堂々と発言しない側もいけませんが、それだけでなく、発言しにくい雰囲気になっていることも原因の1つです。
こういうときには「何か意見がある人、いますか」という人が、最初に意見を言えばいいのです。
たわいない、陳腐な意見で十分にかまいません。
何でもいいから、まず自分から発言する。
1人が発言することで、言いやすい雰囲気ができます。
「アイデアはありませんか」という人から、まずアイデアを言えばいい。
「よい考えがありませんか」という人から、考えを発表していけばいい。
「わかりにくいところはありませんか」という人から、わかりにくいところを説明すればいい。
1人でも発言があると、その後に続く人たちが言いやすくなります。
「なんだ、そんな意見でいいのか。じゃあ、自分も言いたいことがある」
1人が発言すると、次から次へと発言者が増えていき、話し合いが活性化されます。
話しやすい雰囲気ができ、話し合いがうまくいくのです。