断食と聞くと、大変なイメージを持つ人も多いでしょう。
古来より断食は、さまざまな宗教において修行の一形態として行われてきた歴史があります。
食べることを制限することは、自分の欲に打ち勝つことを意味します。
断食は「修行」と位置づけられるほど大変なことだということです。
食欲は人の3大欲求ですから、それを制限するのは誰でも強いストレスを感じます。
ひたすら空腹に耐え続ける必要があるので、意志の強い人でないと、途中で挫折することが多いのです。
しかし、丸1日の断食は難しくても、半日程度のプチ断食であれば気軽に取り組めるのではないでしょうか。
プチ断食は、空腹感の苦しみが小さく、気軽に取り組める特徴があります。
1日2食もしくは1食に減らして、1日のうち食べない時間を一定程度作るだけです。
断食中は、固形物は食べず、水やお茶だけを飲みます。
まったく食べない断食とは違い、プチ断食はきちんと食事ができるので比較的容易に取り組めます。
食事回数を減らすことは、時間とお金の節約にもなります。
単純な話で、1食を抜けば、1食分の時間とお金を節約できます。
2食を抜けば、2食分の時間とお金を節約できます。
平日の仕事中にプチ断食をするのは難しいかもしれませんが、週末や連休など、時間に余裕があるときなら難しくないでしょう。
食事時間の節約だけでなく、食費の節約にもつながって一石二鳥です。
肥満体型の人の場合、プチ断食でカロリー制限をすれば、ダイエットにもつながるので一石三鳥にもなります。
ただしプチ断食とはいえ、健康面への配慮は欠かせません。
食事の回数を減らしても、必要な栄養だけはきちんと摂取するよう心がけることが大切です。
特に大切なのはタンパク質です。
成人に必要なタンパク質は、体重1キログラムあたり1グラムが基本です。
たとえば、体重60キロの人であれば、必要なタンパク質は60グラムという計算になります。
食事の回数を減らしても、1日に必要な栄養を摂取していれば、1日2食でも問題はないでしょう。
断食中は空腹感との戦いになりますが、悪いことばかりではありません。
プチ断食は、胃や腸などの臓器を休めることになるため、健康につながるとされています。
世の中には「16時間断食」というものも存在します。
1日のうち食べない時間を一定程度作ることで、長寿遺伝子を活性化させる働きがあることで知られています。
もちろんやり過ぎは禁物ですが、適度に取り組む分には問題ないでしょう。
上手にプチ断食を行えば、時間とお金を節約できるうえ、健康維持にもつながるのです。