腹立たしいことがあったとき、怒りの感情が生まれます。
怒りの沸点は、高い人もいれば低い人もいて、人それぞれです。
時には激しい怒りがこみ上げ、ぎりぎりの状態になることがあるでしょう。
この瞬間が大切です。
激しい怒りがこみ上げたときのアクションは、後悔するかしないかを決めます。
どれだけ頭に血が上っても、その場でキレることがないようにしてください。
その場でキレると、100パーセント後悔するからです。
「キレる」とは、怒りを抑えられなくなって、理性と自制心を失った状態のことをいいます。
言い換えると「自分が自分でなくなった状態」です。
キレると、怒りを吐き出すような、オーバーなアクションを起こすことになるでしょう。
言いすぎたり、心にもない暴言を吐いたり、反抗的な態度になったりです。
時には、暴力を振るってしまうことも少なくありません。
キレると、たっぷり感情を吐き出せ、そのときはすかっとするかもしれません。
しかし、その後が大変です。
しばらく時間が経ってふと我に返ったとき、後悔の波が押し寄せます。
「言いすぎてしまった」
「やりすぎてしまった」
「なんてばかなことをしてしまったのだろう」
取り乱した自分が恥ずかしくなり、自責の念を覚えます。
キレた結果、取り返しのつかないトラブルに発展する可能性もあります。
「謝っても済まない」「お金でも済まない」ということになれば、ただ悔やむことしかできません。
大人げない自分に恥を感じ、後悔の念を覚えるのです。
強い怒りを覚えたとき、どうするか。
キレるのではありません。
まず時間を置いて、頭を冷やしましょう。
冷静を取り戻すことが第一です。
時間は、興奮を落ち着かせる特効薬です。
どれだけ激しい怒りも、時間を置けば、だんだん落ち着いてきます。
落ち着くまでの時間は、状況に寄ります。
数時間ということもあれば、数日や数週間かかることも少なくありません。
少なくとも落ち着くまで時間を置くことが大切です。
感情のコントロールに自信がなく、ぎりぎりの状態であれば、いったんその場から離れてください。
キレてからでは手遅れですから、早めに離れて距離を作っておくほうがいい。
適当に用事を作ればOKです。
物理的に距離を作れば、相手に怒りをぶつけることもありません。
「怒りの沸点が低い」という自覚のある人は、特に注意が必要です。
冷静を取り戻せば、言葉を選ぶ余裕が生まれ、理性的な話し方ができます。
客観的な視点に立つことができ、相手の気持ちに配慮する余裕も生まれます。
自分に非があれば、きちんと気づけ、しっかり反省できます。
落ち着いてから行動すれば、大きなトラブルに発展することはありません。
冷静な対処ができ、スムーズな解決につながります。
落ち着きは、スムーズな人生に欠かせない要素です。