プレゼンで大切になるのは、構成です。
プレゼンソフトの操作を熟知し、資料の見栄えをよくしても、構成が悪ければ、言いたいことが伝わりません。
構成は、骨組みです。
構成を考えるのはセンスが必要だと思っている人も多いのではないでしょうか。
構成にセンスは不要です。
型が、あらかじめ存在しているからです。
もちろん上級者になれば、独自の型を考え出すこともありますが、プレゼンではやはり基本に沿って進めるのが一番です。
プレゼンの基本構成は、2つあります。
「SDS法」と「PREP法」です。
SDSとは「Summary、Details、Summary」の略です。
最初に要約(Summary)を伝え、次に詳細な説明(Details)をした後、最後にまとめ(Summary)を述べる構成です。
SDS法は、結論を早く伝えたいときに向いています。
Summary「本日は、弊社の新型パソコンの発表会にお越しいただきありがとうございます。今までにない、スペックのパソコンを作ることに成功いたしました」。
Details「当社従来比として、CPUを1.5倍に向上、メモリを2倍に増強、さらにバッテリーが1.5倍長持ちさせたノートパソコンの開発に成功しました」。
Summary「その新型ノートパソコンがこちらです(実際の新型パソコンが登場する)」。
PREPとは「Point、Reason、Example、Point」の略です。
まず結論(Point)を述べて、次に理由(Reason)を説明し、具体的な例(Example)を出した後、最後にまとめ(Point)を述べる構成です。
PREP法は、話をじっくり述べながら、ストーリー重視に向いています。
Point「今、エコ商品が人気です。これはただの流行ではなく、時代の後押しもあります」。
Reason「地球規模で環境破壊が進み、世界中の企業が環境を意識した商品を作らなければいけない時期にきています。消費者もそれを望んでおり、エコに対する意識が強くなっています」。
Example「たとえば、A社は二酸化炭素の排出量を2分の1に抑えた車を発売し、瞬く間に記録的なヒットになりました。また、B社で発売された洗浄液は、環境に優しい原液を使用していることが消費者の心をつかみ、洗浄液のベスト3にランキングされました」。
Point「こうした状況から、私たちも時代に遅れないよう、エコを意識した商品開発を提案いたします。それがこちらの商品です(実際の新商品が登場する)」。
どちらの構成を選ぶかは、発表する内容によります。
プレゼンの目的によって、ふさわしい型を使い分けましょう。