執筆者:水口貴博

西洋料理の30の基本テーブルマナー

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熱い飲み物を飲むとき、息を吹きかけたりすすったりしないこと。

熱い飲み物を飲むとき、息を吹きかけたりすすったりしないこと。 | 西洋料理の30の基本テーブルマナー

食事マナーの難しい点は「所が変われば解釈も変わる」ということです。

世界共通のテーブルマナーがあればいいのですが、残念ながらありません。

「ナイフとフォークで食べるのがマナー」もあれば「箸で食べるのがマナー」「素手で食べるのがマナー」もあります。

全然違いますね。

その1つに、熱い飲み物を飲むマナーも、ところによって解釈が変わるマナーの1つです。

「ふうふう」

中華料理では、ラーメンやフカヒレのスープを口にするとき、息を吹きかけて冷ますことがあります。

この動作は、中華料理では比較的許容されています。

ふうふう息を吹きかけることで「出来立てでおいしそう」というニュアンスを伝えます。

そういうふうに捉える文化があります。

「ずるずる」

日本の熱いお茶漬けでも、ずるずる音を立てながら食べることがあります。

ずるずるいう音は、風情があって許容されています。

「おいしい。熱いけれど早く食べたい」という気持ちを伝えるものとされています。

しかし、所が変われば、マナーもさまざまです。

残念ながら西洋料理のテーブルマナーでは、息を吹きかけたりすすったりするのは厳禁です。

西洋の料理では、品や音を重んじる傾向があります。

ふうふう吹きかけるのは焦っている様子に見えてしまい、品位を落としてしまいます。

「ずるずる」という音も、静かで落ち着いた食事の雰囲気を壊してしまうため、よくないとされています。

フォーマルなレストランはもちろん、たとえカジュアルなレストランでも控えるべきです。

癖になっている人は、特に注意をしましょう。

西洋料理の基本テーブルマナー(10)
  • 熱い飲み物を飲むとき、息を吹きかけたりすすったりして飲むのは、やめる。
「食事中」のサインは、皿の上でカトラリーを「ハの字」に置く。

西洋料理の30の基本テーブルマナー

  1. テーブルマナーは、先人たちの知恵の結集だ。
    すべての動きに意味がある。
  2. テーブルマナーは集中して学んだほうが、身につきやすい。
  3. 欧米テーブルマナーは、面倒くさいようで、慣れてしまえば実は楽。
  4. 自分たちで席を勝手に決めない。
  5. レストランの壁側の席は、上席。
  6. お手洗いで席を外すときのスマートなナプキンの置き方。
  7. ナプキンをつけるタイミングと付け方。
  8. 奥が深いナプキンをつける理由。
  9. テーブルクロスが長いと、足元の緊張が緩みがちになる。
  10. 熱い飲み物を飲むとき、息を吹きかけたりすすったりしないこと。
  11. 「食事中」のサインは、皿の上でカトラリーを「ハの字」に置く。
  12. レストラン内では、携帯電話の電源を切るのがマナー。
    もしくはマナーモードにする。
  13. 食事が出てくるまで待っているときの一番かっこいい姿勢。
  14. 食事が出るまでの間で許されるのは「手帳の確認」と「読書」まで。
  15. 食事が終わり、皿を下げてほしいときのサイン。
  16. 食事中のげっぷ・くしゃみ・おならは、できるだけ控える。
  17. フォーマルなレストランの場合、仲間と料理を分け合うのはマナー違反。
  18. 食事中、友人との会話が盛り上がるのは、実は隣のお客さんの協力があってこそ。
  19. フィンガーボールの水は、指を洗うもの。
  20. ずらりと並んだナイフとフォークは、外側から使えば間違いない。
  21. 落としたナイフやフォークを、自分で拾わない。
  22. ナイフとフォークの使い方をごちゃごちゃにしない。
  23. 音を立てずに食事をするのが、エレガント。
  24. 喫煙が許可されているレストランであろうと、食前・食事中の喫煙は控えること。
  25. どぎつい香水やオーデコロンは、食欲を減退させる。
  26. ご飯を食べるときのフォークの正しい使い方。
  27. 汚い話や下ネタは、レストラン内では控えること。
  28. 食事中に避けるべき、見落としやすい話題とは。
  29. 取りたいものがあっても、人前に手を差し出さないこと。
  30. 食事が終わった後のナプキンのたたみ方。

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