飲食店で人と食事をした際、食事代を割り勘にすることがあります。
上下関係があっておごることもありますが、特に理由がなければ、割り勘にすることも多いでしょう。
割り勘をするとき、金額の計算の仕方に、人付き合いのセンスが表れます。
人付き合いが下手な人は、1円単位の割り勘をします。
自分が食べた分と相手が食べた分をきっちり分け、1円単位の正確な割り勘をしようとします。
みんなでいろんな一品を注文して一緒に食べる食事会なら、人数分で正確に分けた割り勘をしようとします。
きちんとした割り勘で問題ないように思えますが、注意が必要です。
1円単位の割り勘をすると、少し余計なストレスが生まれがちです。
細かい点まで気にする性格は、素晴らしい特徴である一方、状況によってはストレスを増やす原因になることもあります。
現金支払いの場合、小銭がなくて困ることもあるでしょう。
割り勘で端数の金額まで気にすると、両替が必要になったり支払いに時間がかかったりします。
正確で丁寧な印象を与える反面、融通が利かない印象も与えがちです。
丁寧なつもりでしていることが、逆に相手のストレスになっていることがあるのです。
人付き合いが上手な人は、大まかな割り勘をします。
細かい端数は無視して、大まかに分けて計算します。
男性と女性なら、男性が少し多めに支払う配慮を心がけます。
10の位や100の位の適当なところで金額を区切ります。
少し計算が雑にはなりますが、人付き合いでは、大まかな計算が適している場合があります。
現金支払いの場合、大まかな割り勘のほうが、計算が速くなったり手間も少なくなったりしてスマートです。
金額に少し不公平が生まれますが、立場や年齢の高い人が多めに支払えば、大きな負担にはなりません。
「次に食事をするときは、私が多めに支払います」と言えば、また一緒に食事をする約束にもつなげられます。
細かいことまで気にしないほうが、摩擦も減り、人付き合いがスムーズになります。