振られた人は大いに落ち込むでしょう。
愛する人を失って、わんわん泣く。
心底好きだったからこそ、振られると落ち込むもの。
奈落の底に突き落とされたように感じ、失恋を引きずります。
さて、ここで問題です。
振った側と振られた側。
よりかわいそうなのは、どちらでしょうか。
普通に考えると、振られた側のほうがかわいそうであるように思えるでしょう。
愛する人から一方的に別れを突きつけられたのですから、惨めでつらい気がします。
しかし、ここに誤解があります。
本当にかわいそうなのは、振った側です。
これほど愛してくれる人を、手放してしまったからです。
自分は、愛する人を1人失っただけですが、相手は自分を深く愛してくれる人を失いました。
自分を愛してくれる人を失うことほど、大きな損失はありません。
自分に尽くしてくれた人を振るのは、愚かと言えるでしょう。
損失が大きいのは、あなたではなく、むしろ相手。
振ってしまった側のほうがかわいそうです。
振った人は、今は平気かもしれませんが、しばらくすれば後悔するでしょう。
「自分をこれほど愛してくれる人を振ったのは間違いだった」と。
それに気づかないなら、ますます惨めなことです。
本当にかわいそうなのは、振られた自分ではなく、振った相手なのです。