失恋をしたとき、加害者・被害者という考え方をしがちです。
「振ったほうが加害者。振られたほうが被害者」という関係です。
たしかに振る側は、相手を悲しませることになるため、加害者のような立場に見られがちです。
振られた側は、突然の別れに悲しみ、被害者であるような気持ちになるでしょう。
立場の違いからすると、加害者・被害者のように感じやすいのも無理はありません。
しかし、失恋で加害者・被害者という考え方を持ち出すと、お互いが苦しくなります。
加害者という立場にとらわれると、加害者意識による罪悪感に苦しめられます。
「相手に申し訳ないことをした」という考えが頭から離れず、別れた後も苦しめられるでしょう。
一方、被害者という立場にとらわれると、被害者意識によるネガティブな妄想が強くなります。
「自分は何て不幸なんだろう」という考え方がどんどん悪化して、自分を不幸に追い込んでしまいます。
加害者・被害者と区別すると、善人・悪人という誤解が生まれやすくなるのです。
別れは、あくまで別れです。
ただ事情があって、お互いが別々の道を歩む決断をし、行動したにすぎません。
そこに、善人・悪人のような考え方を持ち込むと、不自然な関係ができ、単純な話が複雑になります。
加害者・被害者という区別はやめましょう。
立場に関係なく、普通に「別れた」「失恋した」と考えます。
できれば「新しい人生が始まった」「これからが本番」など、別れを前向きに考えるのがベストです。