執筆者:水口貴博

社内ビジネスマナーの30の基本

22

いくらベテランでも、新しい職場では新人である。

いくらベテランでも、新しい職場では新人である。 | 社内ビジネスマナーの30の基本

ある日、私の職場にベテランの新人が入ってきました。

ほかの人より年上で、話をしていると仕事ができるというのがすぐわかります。

実際に仕事をさせてみると、たしかにほかの人より仕事ができます。

ほかの人の知らないことまで知っていて、経験を積んでいるというのが強く感じられました。

しかし、1つ残念なことがありました。

彼は入ってきたばかりなのですから、職場では「新人」という扱いです。

職場には職場のルールがあります。

ベテランの新人でも、入ってきたばかりのときには謙虚な姿勢になって仕事を覚えないといけません。

にもかかわらず、話し方が偉そうなのです。

「このやり方ではダメです」

「この方法だと効率が悪いです」

「前の会社ではこういうふうにしていました」

「こういうふうにするべきです」

職場に長くいる上司が、それを言うなら、まだわかります。

しかし、いくらベテランとはいえ、入ってきたばかりの新人です。

そういう言葉を発するので、たちまち職場の人から壁ができてしまいました。

偉そうな態度では、こちらも感情的になり、親切に教えようという気がなくなります。

親切に教えようという気がなくなれば、その人に話しかける回数が少なくなり、情報が入りにくくなります。

悪夢は訪れます。

そのベテランの新人が、ある日、仕事で大きな失敗をしてしまいました。

自分の運転を過信したドライバーが、交通事故を起こしてしまうことと同じです。

能力が高すぎるがゆえに、周りの情報や忠告を無視して、起こったミスです。

報告書を提出して、対策会議を開かなければならないほどの失敗となりました。

自分の能力に自信があるとはいえ、転職や異動などで新しい職場に就けば、その職場の中では新人です。

新人らしく振る舞うことが大切です。

「侮辱されたくない。すごいと思われたい」という気持ちがあるのはわかります。

しかし、新しい職場ではむしろ障害になります。

謙虚な姿勢になってこそ「教えてあげよう」という気になり、ほかの人からの情報や忠告が入ってくるようになります。

成長は、謙虚な姿勢になってこそ、できるのです。

社内ビジネスマナーの基本(22)
  • いくらベテランでも、新しい職場では新人らしく振る舞う。
いくら定時が過ぎているとはいえ、直帰する場合には、会社に連絡をする。

社内ビジネスマナーの30の基本

  1. 仕事マナーがあれば、嫌いな人とも一緒に仕事ができる。
  2. 「ご苦労さま」と「お疲れさま」の違いに気をつけよう。
  3. 取り出したものは、使い終われば、元の場所に戻す。
  4. 風邪を引いたときには、無理をせず休む。
  5. 風邪を引きかけているときには、マスクを付けておこう。
  6. いつの間にか二重敬語を使っていませんか。
  7. 報告・連絡・相談は、社会人としての基本マナー。
  8. 休暇届を、直前になって出すのはタブー。
  9. ストレスがかかっているときは、ストレスを感じない。
  10. 欠勤の連絡を、親にさせない。
  11. 遅刻連絡のときには「遅れる理由」と「目安」を伝えるようにしよう。
  12. 会社にある備品は、持ち帰ってはいけない。
  13. 長時間席を外す場合には、ほかの人に伝えておくこと。
  14. 言葉遣い(敬語・謙譲語・丁寧語)は、社会人にとって欠かせない技能。
  15. 社内の話を、社外で話してはいけない。
  16. 会社の上下関係は「年齢」ではなく「キャリア」である。
  17. ダメと言っている人が、ダメになる。
  18. デスクの上の整理整頓も、仕事の1つ。
  19. 挨拶をすれば、人間関係がよくなる。
  20. 挨拶は、言われる前に、言う。
  21. 失敗は、して落ち込むのではない。
    して、飛躍するのだ。
  22. いくらベテランでも、新しい職場では新人である。
  23. いくら定時が過ぎているとはいえ、直帰する場合には、会社に連絡をする。
  24. 社会人になってからは、悪い癖は無視できない。
  25. プリンターの使い方を覚えるのも、仕事のうち。
  26. クッション言葉で、言いにくい一言が、言いやすくなる。
  27. 机を長時間離れるときには、資料を出しっぱなしにしない。
  28. 独り言を言いながら、仕事をしない。
  29. マニュアルはあっても、頼りすぎない。
  30. 話しかけるときには、タイミングを考えよう。

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