文化を手に入れることも、心の豊かさの1つです。
物を通して得られることは、物質的豊かさだけでなく、文化力という心の豊かさも手に入れることができます。
文化力とはいえ、あまり耳にしたことがないのではないでしょうか。
文化力とは、歴史であり、人の温かみであり、思い入れの濃さであり、今までにない新しい刺激のことをいいます。
たとえば、高級なお茶碗です。
たかがお茶碗とはいえ、本当によい高級なお茶碗となれば、1つ何万円も何十万円もするものがあります。
たった1つのお茶碗がなぜそれほどの値段になってしまうのでしょうか。
それは「文化」が加わっているからです。
歴史があり、特別な手法や技術を使い、人の手で丁寧に仕上げられたお茶碗は、もはや芸術作品になっています。
卓越した職人の技術やデザイン、仕上がりという文化に、高い値段が付けられているのです。
何もぼったくりというわけではなく、それなりの意味があってのことです。
そんな高級なお茶碗を1つ、あなたの文化力アップのために、購入してみましょう。
2つも3つも不要です。
たった1つでいいですから、本当によいお茶碗を1つ思い切って購入してみましょう。
高級なものだからとはいえ、飾りものにしてしまってはいけません。
きちんと実際に、お茶碗として使ってみればわかります。
高級であるだけに、緊張して、いつもとは違った味わい方になるでしょう。
独特の持ちにくさ、肌触り、きれいな色合いのマッチングが、いつもの食事をさらにおいしく豊かにさせます。
お茶漬けはお茶漬けでも、お茶碗を変えてしまうだけで味まで変わってしまうことがわかります。
それが「文化の味わい」というものです。
それが、そのお茶碗にある本来の文化の味なのです。
その味わいのために、高い値段が付けられていたのです。
高級だといってお茶碗を飾りものにしてしまえば、それまでです。
お茶碗ではなく、お飾りものになります。
いくら高級なお茶碗とはいえ、茶碗として使われるように作られています。
お茶碗として使って、初めてその役目を果たせるようにできているのです。
置物や飾りものにするのではなく、実際にあなたの生活の中で活用してほしいのです。
文化という力は、目にはなかなか見えないものです。
ピカソの絵でさえ、たった1枚が数千万円もする高価な絵があります。
それはその1枚を書くために、ピカソが努力に努力を重ねて磨き上げられた才能の結晶が映し出されているから、高価なのです。
はっきりは目には見えない努力が、裏には隠れています。
1枚の絵に込められた思いも、値段に繁栄されています。
だから高級となったのです。
そもそもブランド品も同じです。
GUCCI、FENDI、PRADA、HELMES。
ブランド品を厳しくチェックすると、高価だけあって細かいところまで丁寧に仕上げられています。
縫いとりは機械ではなく、卓越した職人の手による手作りになっています。
縫い目も、しっかり加工され、機械にはどうしてもできない技や技術で作られ、人の温かみが感じられるのです。
高級な物というのは、値段だけが高いのではありません。
文化が加わっているから高いのです。
そうした高級品をあなたが手にする機会があれば、飾りものにするのではなく、実際に使ってみましょう。
使わなければ意味がないからです。
実際に身につけたり役立てたりすることで、その文化を深く感じられるようになります。
得られる感覚が、あなたの心を豊かにさせるのです。