報告では、伝える順が大切です。
報告内容をすべて伝えるなら、伝える順は自由と思うかもしれません。
しかしビジネスにおいて、伝える順は、報告内容と同じくらい大切です。
伝える順だけで、仕事ができる・できないを判断されてしまうことがあります。
伝え方だけで仕事の能力を判断されたくないと思うかもしれませんが、実際には判断されてしまう現実があります。
伝える順によって印象だけでなく評価にも影響するため、常に意識しておくことが大切です。
仕事ができない人は、まず経緯・言い訳から話し始めます。
たとえば、上司に取引先との交渉内容を報告する場面があるとします。
詳細を詳しく説明して、最後に交渉が成立したのかどうかを話します。
時系列順に話したほうが、相手は理解しやすいと思うかもしれません。
都合の悪い報告なら、心理的に言いにくいため、後回しにしたくなるでしょう。
しかしビジネスにおいて、経緯・言い訳から始める話し方は不適切です。
ビジネスでは、スピードが命です。
経緯・言い訳から始める話し方は、話を最後まで聞かないと重要なところがわかりません。
話が長くなればなるほど、聞くことに体力・集中力を使い、相手を疲れさせます。
相手を待たせることになるため、いらいらさせてしまうでしょう。
もし報告中、何らかの事情で中断されると、結論を伝えることができなくなります。
経緯・言い訳から話し始めると、ビジネスでは「仕事が遅い」と誤解され、低く評価されます。
仕事ができる人は、結果・結論から話し始めます。
たとえば、上司に交渉内容を報告する場面なら、詳細は後回しにして、まず成立の有無から話し始めます。
報告順は、よい内容だけでなく、悪い内容でも同じです。
最初に結論がわかることで、聞く人は最重要ポイントが把握でき、後に続く詳細も聞きやすくなります。
結論から話すとスピード感が出ます。
相手に「仕事が速い」「仕事ができる」という印象を与えるでしょう。
たとえ悪い報告であっても、結論から話し始めたほうがスマートです。
もし報告中に会話が中断しても、結論だけは伝えられているので、問題を最小限に抑えられます。