真似をするのは、よいことか、悪いことか。
普通に考えると「悪いこと」と思われがちですが、一概には言えません。
問題なのは、真似の仕方です。
真似の仕方によって、問題になることもあれば、まったく問題ないこともあります。
仕事ができない人は、真似を全否定します。
「真似は卑劣な行為」
「丸写しは絶対いけないこと」
「自分のオリジナルこそ一番大切」
真似を全否定しているため、すべて一から始めようとします。
もちろん丸写しのような完全コピーが問題なのは当然ですが、あらゆる真似を全否定するのも問題です。
真似の一切を否定して、すべて一から始めようとすると、余計な苦労が増えます。
完全にゼロから始めようとするので、仕事が遅くなる。
良しあしもわからないので、質も悪くなる。
学びの効率も悪くなるため、仕事の成長も遅くなるのです。
真似がいけないとはいえ、すべての真似が悪いわけではありません。
むしろ真似は、仕事をするうえで必要不可欠な技術であり能力です。
文章や図の完全コピーは問題ですが、仕事の進め方や考え方なら問題ありません。
上手に真似をすることが、仕事の質や成長のスピードに影響します。
仕事ができる人は、参考として積極的に真似をします。
もちろん完全なコピーではなく、あくまで参考として真似をします。
尊敬する先輩の仕事術を、自分なりにアレンジして真似をする。
上司のわかりやすい話し方を、自分の話し方の一部に取り入れる。
評価の高いプレゼン資料の書き方や表現方法を、参考にする。
丸写しをする真似ではなく、参考として真似をして、吸収しようとします。
素晴らしい手本があるなら、活用しないのはもったいない。
先輩も上司も、自分が手本とされるのは誇らしく感じるでしょう。
真似ができれば、仕事が速くなる上、質も高くなります。
効率よく学べるため、成長も早くなるのです。