仕事をしていると、必ずしも一番効率のいい方法で仕事を進めていけるとは限りません。
時として、回り道になるような効率の悪い方法で仕事をさせられることもあります。
自分より年上の先輩である上司だからとはいえ、一番効率のいい方法を知っているとは限らないのです。
だからとはいえ、自分のやり方でやっていると、上司に目をつけられます。
「なぜ俺の方法でやらないのか」と指導を受けるでしょう。
自分の方法が正しいと言えば、上司の機嫌は悪くなり、人間関係のひびになる場合があります。
これが、人間関係の難しさです。
効率がいい方法があるにもかかわらず、言えず、それをさせてもらえない矛盾が、社会ではよく起こります。
こんなときには、にこにこしながら回り道になる選択肢を選んでいくほうが賢い選択となります。
効率の悪い仕事でもかまいません。
学校では、1を足して1を引けば、0になります。
しかし、社会では、1を足して1を引けば、2となってしまうのです。
大切なことは、どのくらい前に進めたのかではなく、どれだけ歩数を踏むことができたかです。
経験量を増やすことで、仕事の力が鍛えられます。
散歩と同じです。
近くのスーパーに買い物に行くとき、車より歩くほうが、時間はかかっても、足腰が鍛えられます。
歩いて鍛えられたフットワークは、散歩だけでなく、生活のいろいろな場面の体力として、大きな支えになるでしょう。
仕事にもまったく同じことが言えます。
回り道になるような、効率の悪い仕事でも、効率が悪いようで、実は効率がいいのです。
回り道のような仕事をしているほうが、仕事に対する体力を身につけることができ、社会人生活の体力の基盤になるのです。