「ダメだ。採用が決まらない」
卒業の時期が近づいているにもかかわらず、採用が決まれないと、だんだんピンチの状況に近づいてきます。
思い出は、不思議です。
楽しかった出来事は、意外に思い出せません。
すぐ思い出せるのは、楽しかった出来事より、苦しかった出来事です。
テストでは、良い点より悪い点を取ったときのほうが、よく覚えているでしょう。
人間関係では、仲良くなった瞬間より、けんかした瞬間のほうが、鮮明に覚えているでしょう。
告白は、うまくいったときより、うまくいかなかったときのほうが、はっきり覚えているでしょう。
しかも、当時は苦しかったはずの過去が、今は懐かしく感じられるから、不思議です。
苦しい過去は、美化されます。
苦しんだ過去ほど、よい青春を送っていたように感じるのです。
よい思い出を作るには、どうすればいいのか。
苦しむ状況を作ればいいのです。
苦しめば苦しむほど、後からいい思い出になります。
就職活動でも同じです。
就職活動のピンチは、実は思い出を作るチャンスです。
今は苦しいかもしれませんが、その苦しみが後から美化されます。
「不採用ばかりで本当に焦っていたが、いい思い出だ」
「就職活動で悩んでいた時期が、社会人としてのスタート地点だった」
ピンチをチャンスに変える、いいタイミングなのです。