文章を書き始める前、どう書けばいいのかわからないときがあります。
しかし、書き始めると、不思議な現象が起こります。
一転して、次から次へと書くことが思い浮かんでくるのです。
「あれも書きたくなってしまった。これも書きたいな」と思い、文章を書いていると終わりが来ないのです。
自分の考えていることをすべて書こうとしたら、いつまで経っても終わりが来ません。
文章を書くときには、完璧を目指す必要はありません。
完璧を目指すと、終わりのない文章になります。
いくら書いても、足りない部分が見えてきて、文章が長くなります。
読みにくくなって、読まれなくなるのです。
では、どうすればいいのでしょうか。
読者を引き寄せる文章を書くコツは、すべてを語り切らないことです。
本当に大切なところだけを書いて、残りはすべて切り捨てます。
書きたくても、我慢です。
最重要の部分だけを書くのです。
書き手には、切り捨てる勇気が必要です。
切り捨てると、主張がきちんと伝わらなくなると思われますが、大丈夫です。
足りない部分は、読者が頭の中で補完してくれます。
「きっとこういうことを言いたいんだな」と補完しながら読み進めています。
すべては言い切らず、著者と読者が協力することで、すべてを語ることができるのです。
その結果、短い文章で、濃い内容に仕上げることができます。
短い文章ですから、読みやすくなるのです。