文章を書くときには、同じ表現を繰り返しすぎないように気をつけましょう。
文章をたくさん書くうちに、知らない間に同じ表現をたくさん使ってしまうことがあります。
もし、何かの意図があって繰り返しているなら、かまいません。
しかし、新鮮味のある文章を書くためには、できるだけ同じ表現は避けたほうが無難でしょう。
同じ表現ばかり使っていると、読者はだんだん飽きてしまいます。
思ったより、読者は表現に敏感です。
2回3回と同じ表現を使いすぎてしまうと「ボキャブラリーが少ない人だな」と思い、飽きてしまうのです。
人間で言う癖のようなものです。
唇をなめる癖のある人は、1度や2度なら許せますが、10回20回と繰り返すと、癖が気になり話に集中できなくなります。
これは本人は気づいていないことが多いです。
誰かが言ってあげないと直らないため、他人から自分がどう映っているのかを知っておく必要があります。
たとえば、私の文章の癖は「自分のエピソードばかり出してしまうこと」です。
これは、母に文章を読んでもらったときに言われました。
「貴博は、自分のことばかり、話しすぎ」と言うのです。
私は、自分の経験したことは具体的エピソードですから、文中で出してもいいと思っています。
ただ「出しすぎ」と言うことには、気をつけなければなりません。
私は、母に言われるまで、全然気づきませんでした。
文の中で、私は少し、でしゃばりすぎていたようです。
私は母に言われてから、以後、その癖を注意するようにしました。
文章の中での表現癖は、なかなか本人では見つけにくいものです。
誰かに、気になるところを言われたら、素直に自分の文を見直してみましょう。
そうすると、今まで見えなかった表現癖が見えてくるのです。