私は「わからないとき」には、とりあえず近づいてみることにしています。
近づいてみれば「何かがわかるから」です。
磁石と同じです。
磁石同士が、ある一定の距離で離れているとき「引き寄せ合う力」なのか「反発する力」なのかは、じっとしていてはわかりません。
自分がN極であり、相手がS極なら、近づいたとたんに引き寄せられます。
一般的にいう「話が合う」「意気投合する」といった感じです。
しかし、自分がN極で、相手もN極なら、近づいたとたん当然反発し合います。
一般的にいう「そりが合わない」「話が合わない」「趣味が違う」「価値観が違う」ということです。
近づけば、簡単に答えがわかるのです。
近づいたときに得られる結果は、必ず次の3通りのどれかになります。
どんなものであろうと、自分に合うものなのか合わないものなのかと確かめるとき、磁石のように近づいてみればいいのです。
自分に合っていれば、近づいたとたんに引き寄せられる力を感じます。
力を入れなくても、自然と引き寄せられ「これは自分に合っているな」とわかります。
妙に心地よい気分になったり、不思議と楽しく感じたり、努力なんてしなくても勝手に体がそうしてしまうときです。
しかし、合っていないものは、近づいたとたんに反発する力を感じます。
不快な気分になったり、心地よくなかったり、面白くなかったりです。
引き寄せられることもなく、反発することもないことは、自分にはそもそも関係のないことだということです。
イチゴケーキはチョコレートケーキと対立しますが、イチゴケーキが飛行機と比べられることはありません。
そもそもの土俵が違いますから、関係がなく、比較のしようもないからです。
引き寄せられることも反発し合うこともないのは、自分とは関係がなく、比べることでもないということです。
こうした事実を知っておけば、わからないときに頭の中で考えて解決しようとすることがいかに効率の悪いことかがわかります。
頭の中だけでは本当の答えはわからず、近づいてみるだけで真実が見えてくるからです。
わからないときには、単純に対象に近づいてみればいいのです。
若い時期には自分に何が合うのかはわかりません。
わからないことだらけです。
恋愛でも「引っ張ってくれる人のほうがいい」と思っても、付き合ってみると自分が引っ張る立場のほうがよかったりします。
そもそも頭の中だけで思い描くことは、必ずしもそれが正解だとは限らないからです。
一番正しい答えを見つける方法は、単純に「近づいてみればいい」だけです。
知識もテクニックも時間も必要なくすぐ実行でき、頭の中で考えるだけより具体的にわかることなのです。
自分に合うのかどうなのかと迷ったときには、とりあえず近づくだけでわかるのです。