UV-Bを防ぐ意味である、SPF(sun protection factor)。
SPFは、数字でかなり細かく表されています。
「SPF10」「SPF30」「SPF50」などです。
その一方、UV-Aを防ぐ意味であるPA(protection grade of UV-A)。
PAは、大まかな表示しかありません。
「PA+」「PA++」「PA+++」の3段階のみです。
順に「やや効果がある」「効果がある」「非常に効果がある」という意味です。
「せっかくだから、PAも数字で細かく表示してくれればわかりやすいのに」
そう思いますよね。
なぜ、このように大まかな表示なのか、疑問に思いませんか。
実は、化粧品業界の仕方ない事情が隠されています。
SPFは、主にUV-Bを防ぎます。
UV-Bの主な影響は、日焼けやしみなどです。
SPFの数字の意味は、厳密には「日焼けを始めるまでの時間の長さ」です。
SPF1は、日焼けをするまでに、およそ20分という意味があります。
日焼けの状態ははっきり目に見えるため、正確な時間がわかり、数字で表しやすいのです。
一方、UV-Aの主な影響は、しわやたるみです。
しわやたるみに関しては、人体実験をしづらく、細かく定義するのも難しいのです。
しかも、UV-Aのしわやたるみの影響は個人差があるため、はっきり時間や量で計測しにくいのが現実です。
そのため、大きく3段階のみで表示になっているのです。
ちなみにPAとは、日本独自の表記方法です。
日本国外で日焼け止めを買う際は、PAが存在しないため、気をつけておきましょう。