ときどき細かいところまで凝ったプレゼン資料を見かけることがあります。
色がカラフルであったり、四隅を飾りのある額縁で囲んだりなどです。
凝った資料を見ると、感心します。
「よくできているな。作るのに時間がかかったのだろう」
作成に費やした時間とパワーには感服です。
しかし、費やした努力や時間とは裏腹に、凝りすぎた資料は見づらいと感じるものが大半です。
作成者のエゴが見えます。
自己陶酔しながら作成している様子が垣間見えるのです。
「どうだ。自分はこんな機能を知っているのだぞ」
「きれいな写真を使って、感動しただろう」
「これだけ細かく書いていれば、何も文句は言えないだろう」
資料に直接書かれているわけではありませんが、そうしたニュアンスが暗に伝わってくるのです。
往々にして、資料作成に凝りすぎると、よくなるどころか悪くなります。
凝りすぎている資料というのは、本人が思っているほど評価されません。
それどころか、評価を落とすのが一般的です。
作成者の自己満足であり、自己陶酔で終わっているものが多い。
完全に個人趣味ならいいのですが、仕事上、多数の人に公開されるものなら、赤面です。
凝った資料を作成したほうがいいと考えているなら、見直してみましょう。
たくさんの色を使うより、使う色を限定したほうが、強調ポイントがはっきりします。
動きやアニメーションが少ないほうが、落ち着いて見られます。
プレゼンの資料に不要な飾りを取り払ったほうが、中身に集中してもらいやすくなるのです。
凝りすぎた資料を作成するくらいなら、シンプルすぎる資料のほうがいい。
そのくらいの心持ちで、資料作成をしましょう。