執筆者:水口貴博

犬を上手にしつける30の方法

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散歩は、必ず飼い主が先行して歩く。

散歩は、必ず飼い主が先行して歩く。 | 犬を上手にしつける30の方法

散歩をしていると、ほかにも犬を飼っている人たちとすれ違います。

その散歩の様子には、次の3パターンがあります。

  1. 飼い主が犬を引っ張って歩いている
  1. 犬が飼い主を引っ張って歩いている
  1. 飼い主と犬とが横並びになり、一緒に歩いている

単なる散歩とはいえ、このように3種類の状態にわかれます。

歩き方は人それぞれで好きにすればいいですが、実はこの3つのうちの1つは、好ましいとは言えない散歩に該当します。

さて、どれだと思いますか。

問題となるのは「犬が飼い主を引っ張っている状態」です。

優しい飼い主としては、犬が散歩したい道を尊重させてやろうと、自由に選ばせようとしているのでしょう。

速く歩きたい犬と、のんびり歩きたい飼い主とで、自然とそういうポジションになっているのかもしれません。

しかし「きちんとしたしつけ」という観点から見れば、あまり好ましいことではありません。

犬が飼い主より前に出て、飼い主を引っ張ったり、犬がどの道を歩こうか主導権を握ったりしています。

犬が「主人」になり、飼い主が「従者」になるため、主従関係が逆転しています。

犬が飼い主を引っ張っていると、犬は「飼い主より偉い」と勘違いし始めるようになります。

そうすると、飼い主の言うことを聞きにくくなったり、飼い主の指示に対して反抗したりします。

いつの間にか主従関係が逆転しているので、しつけもしにくくなっています。

犬の気持ちを尊重させる気持ちはわかりますが、飼い主との主従関係をきちんと区別させた歩き方をしましょう。

主従関係を区別させるための犬の定位置は「飼い主の横」、あるいは「飼い主より少し後ろ」です。

できるだけ、飼い主のかかとあたりを歩かせるのが理想です。

飼い主のかかとあたりに付いて歩く様子から、これを「ヒールポジション」と言います。

イメージとしては、飼い主の後は犬がくっついてあとを追っているイメージです。

もし、不意に犬が飼い主より前に出ようとしたら、リードを引っ張ってやめさせるようにします。

道を選ぶ選択権も、たまには犬に選ばせてもいいですが、基本は飼い主が歩きたい道を選びます。

もし犬が勝手にほかの道を歩こうとしたら、リードを引っ張ってやめさせます。

こうすることで、飼い主が主であるというアピールができます。

少し厳しいようですが、飼い主の言うことをきちんと聞く犬に育てるためのしつけです。

これがきちんと守られるようになると、飼い主の言うことを聞きやすい犬へ育っていきます。

犬を上手にしつける方法(17)
  • 散歩のときは、飼い主の横か後ろを歩かせるようにする。
おねだりには、むやみに応じないほうがいい。

犬を上手にしつける30の方法

  1. 犬を飼い始めれば「しつけの義務」が発生する。
  2. マナーの悪い犬は悪くない。
    本当に悪いのは、しつけをしない飼い主。
  3. しつけの合図は、統一する。
  4. 家族間で、犬へのしつけのルールを統一させておく。
  5. 犬を上手にしつけるとき、最低限押さえておきたい3つのポイント。
  6. 「痛み」ではなく「快感」を与えてしつければいい。
  7. 犬のしつけは、真っ正面に立ってすること。
  8. いろいろ音を聞かせて慣れさせることは、犬の落ち着きに直結する。
  9. おとなしい子犬が、生後6カ月を過ぎたくらいから、急に吠え始める理由。
  10. 犬には「少しでも早く、できるだけたくさん食べる」という習性がある。
  11. 飼い主と犬との食事の順番は、主従関係に影響する。
  12. 犬に与える餌の量と回数の目安。
  13. どんな犬とでも、すぐ友人になる方法がある。
  14. 犬を高いところに上げない。
  15. 飼い主の聖域に、犬を踏み込ませない。
  16. いろいろな人に会わせるのも、しつけの1つ。
  17. 散歩は、必ず飼い主が先行して歩く。
  18. おねだりには、むやみに応じないほうがいい。
  19. 犬の体臭は、身分証明と同じ役割を果たす。
  20. 食事中にかまってやると、うなり始める理由。
  21. どんなに年を取っても、散歩は必要。
  22. 不意に喉に詰まらせないように、注意する。
  23. 湿った犬の鼻は、むやみに拭き取らなくていい。
  24. 犬を褒めたり叱ったりするのは、行動直後が一番いい。
  25. 2階建ての家に潜む、見落としやすい危険ポイント。
  26. 犬が飼い主の顔をなめるのは、喜びや甘えのサイン。
  27. 「幼犬」と「成犬」とでは、かじる意味が少し異なる。
  28. 犬が嫌がる部分でさえ、触られるのに慣れさせておく必要がある。
  29. 慣れているはずの車を、なぜか嫌がる犬の本当の原因。
  30. 場所と時間を変えて、環境の変化に対応させる。

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