執筆者:水口貴博

犬を上手にしつける
30の方法

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いろいろな人に会わせるのも、
しつけの1つ。

いろいろな人に会わせるのも、しつけの1つ。 | 犬を上手にしつける30の方法

飼い主と2人のときにはおとなしいのに、ほかの人を見るやいなや、強く吠えることがあります。

これはもちろん警戒しているからであり、不思議なことではありません。

しかし、飼い主以外の人と会うたびに吠えるのでは、人の住む社会に十分なじんでいるとは言えません。

ほかの人とすれ違うために威嚇したり吠えたりするのでは、散歩にも一苦労です。

宅配業者が来るたびに吠えていると、飼い主としても手間がかかりますし、相手にも迷惑です。

そこで必要なのは「人に慣れさせる」というしつけです。

できるだけ多くの人に会わせ、頭をなでてもらったりして触れさせ、人に慣れさせていきましょう。

特に生後3カ月間は、警戒が弱く、多くの人を受け入れやすい「社会化期」と呼ばれる時期です。

飼っている犬がこの時期なら、多くの人に合わせたり触れさせたりすることで、人に対する警戒心が小さくなりやすいです。

もちろん成犬になってからも人に慣れさせることはできますが、幼犬のころと比べれば、少し時間がかかります。

時間はかかりますが、根気よく「人は安全」ということを教えていきましょう。

ただ、子どもを触れさせる場合は、少し注意が必要です。

子どもは動きが不規則で、大声で騒いだり、いたずらをしたりします。

珍しい犬を見て、耳やしっぽに触れると、犬は怒って噛みついてしまうこともあります。

必ず飼い主がそばにいて、子どもに飛びかかることがないようにしておきましょう。

また、人以外の小動物たちにも慣れさせることもポイントです。

社会で出会うのは人だけではありません。

散歩をしていると、ほかの犬と出会うこともありますし、猫もいれば小鳥が飛んでいることもあります。

社会化期なら、ほかの犬や猫やウサギにも慣れやすくなります。

そうした動物たちにも慣れさせておくと、成犬になってから手間がかからなくなります。

ただしこの場合も、犬が不意に噛んだりしないように飼い主は注意することが必要です。

成犬が小さなひよこ、ハムスターのような小動物を見れば、狩猟本能が駆り立てられ、噛んで食べてしまうこともあります。

小学生のころ、自宅で飼っていたニワトリが生んだひよこを、自宅で飼っていた犬(成犬)に食べられたことがあります。

これがかなりトラウマになり、それ以来、小動物をむやみに近づかせるのはやめました。

成犬になってからは、小動物に無理に慣れさせるのはリスクがあるので、控えたほうが無難でしょう。

犬を上手にしつける方法(16)
  • いろいろな人や動物に会わせて、慣れさせていく。

犬を上手にしつける30の方法
犬を上手にしつける30の方法

  1. 犬を飼い始めれば「しつけの義務」が発生する。
    犬を飼い始めれば「しつけの義務」が発生する。
  2. マナーの悪い犬は悪くない。<br>本当に悪いのは、しつけをしない飼い主。
    マナーの悪い犬は悪くない。
    本当に悪いのは、しつけをしない飼い主。
  3. しつけの合図は、統一する。
    しつけの合図は、統一する。
  4. 家族間で、犬へのしつけのルールを統一させておく。
    家族間で、犬へのしつけのルールを統一させておく。
  5. 犬を上手にしつけるとき、最低限押さえておきたい3つのポイント。
    犬を上手にしつけるとき、最低限押さえておきたい3つのポイント。
  6. 「痛み」ではなく「快感」を与えてしつければいい。
    「痛み」ではなく「快感」を与えてしつければいい。
  7. 犬のしつけは、真っ正面に立ってすること。
    犬のしつけは、真っ正面に立ってすること。
  8. いろいろ音を聞かせて慣れさせることは、犬の落ち着きに直結する。
    いろいろ音を聞かせて慣れさせることは、犬の落ち着きに直結する。
  9. おとなしい子犬が、生後6カ月を過ぎたくらいから、急に吠え始める理由。
    おとなしい子犬が、生後6カ月を過ぎたくらいから、急に吠え始める理由。
  10. 犬には「少しでも早く、できるだけたくさん食べる」という習性がある。
    犬には「少しでも早く、できるだけたくさん食べる」という習性がある。
  11. 飼い主と犬との食事の順番は、主従関係に影響する。
    飼い主と犬との食事の順番は、主従関係に影響する。
  12. 犬に与える餌の量と回数の目安。
    犬に与える餌の量と回数の目安。
  13. どんな犬とでも、すぐ友人になる方法がある。
    どんな犬とでも、すぐ友人になる方法がある。
  14. 犬を高いところに上げない。
    犬を高いところに上げない。
  15. 飼い主の聖域に、犬を踏み込ませない。
    飼い主の聖域に、犬を踏み込ませない。
  16. いろいろな人に会わせるのも、しつけの1つ。
    いろいろな人に会わせるのも、しつけの1つ。
  17. 散歩は、必ず飼い主が先行して歩く。
    散歩は、必ず飼い主が先行して歩く。
  18. おねだりには、むやみに応じないほうがいい。
    おねだりには、むやみに応じないほうがいい。
  19. 犬の体臭は、身分証明と同じ役割を果たす。
    犬の体臭は、身分証明と同じ役割を果たす。
  20. 食事中にかまってやると、うなり始める理由。
    食事中にかまってやると、うなり始める理由。
  21. どんなに年を取っても、散歩は必要。
    どんなに年を取っても、散歩は必要。
  22. 不意に喉に詰まらせないように、注意する。
    不意に喉に詰まらせないように、注意する。
  23. 湿った犬の鼻は、むやみに拭き取らなくていい。
    湿った犬の鼻は、むやみに拭き取らなくていい。
  24. 犬を褒めたり叱ったりするのは、行動直後が一番いい。
    犬を褒めたり叱ったりするのは、行動直後が一番いい。
  25. 2階建ての家に潜む、見落としやすい危険ポイント。
    2階建ての家に潜む、見落としやすい危険ポイント。
  26. 犬が飼い主の顔をなめるのは、喜びや甘えのサイン。
    犬が飼い主の顔をなめるのは、喜びや甘えのサイン。
  27. 「幼犬」と「成犬」とでは、かじる意味が少し異なる。
    「幼犬」と「成犬」とでは、かじる意味が少し異なる。
  28. 犬が嫌がる部分でさえ、触られるのに慣れさせておく必要がある。
    犬が嫌がる部分でさえ、触られるのに慣れさせておく必要がある。
  29. 慣れているはずの車を、なぜか嫌がる犬の本当の原因。
    慣れているはずの車を、なぜか嫌がる犬の本当の原因。
  30. 場所と時間を変えて、環境の変化に対応させる。
    場所と時間を変えて、環境の変化に対応させる。

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