私がウルトラマンのお面をかぶって話をしていると、あなたは私のことをウルトラマンと思うでしょう。
「なんとなくウルトラマンとは違うな」と、気づいていても、ウルトラマンの顔をしているので、そう接するしかありません。
お面をかぶっていると、本当の顔が隠れてしまい、誤解を招いてしまいます。
ウルトラマンの顔をしていると、困ったときには必ず呼ばれることになるでしょう。
ウルトラマンは、正義のために働き、悪者を退治することが仕事です。
本物のウルトラマンなら、強い力を持っていますから、まだいい。
しかし、ウルトラマンの仮面をかぶっている人は、本物ではありませんから「え? なんで俺が」と困ってしまうことになります。
そもそもウルトラマンの仮面をかぶっているのですから、みんながそう思ってしまうのは仕方ありません。
誤解を招くもとです。
いずれにせよ、仮面をかぶっているかぎり、すれ違ったやりとりが延々と続くことでしょう。
もちろんお面をかぶって、学校や会社へ行く人はいません。
しかし、見栄や体裁というお面をかぶって学校や会社へ行っている人はたくさんいるのです。
「もっと自分をよく見られたい」という気持ちがあり、本当の自分の顔を出せないでいます。
「もっと頭がよく思われたい」
「もっとかっこいい人だと思われたい」
「もっと美人に見られたい」
「もっとお金持ちだと思われたい」
「すごい人だと思われたい」
かっこいい車を自慢して見栄を張り、ショッピングの話をしてお金持ちであることをアピールします。
あなたがお面をかぶっていると、周りの人たちは、そうした人かと思います。
自分を偽ったことをしていると、偽られた態度が跳ね返ってきます。
「みんな、私のことをわかってくれない」
自分のことを理解してもらえず、苦しんでいる人がいます。
本当の自分ではない顔になっているのですから、やりとりがすれ違うのは当然です。
お金持ちの仮面をかぶっていると、みんなあなたのことをお金持ちと思い、そのように接してきます。
しかし、本当のあなたは、お金持ちではないですから、ここですれ違いが生まれます。
「もっと~思われたい」という気持ちは、仮面であり、早く脱ぎ捨てたほうがいいのです。
スッピンの顔は衝撃的ですが、嘘のない顔は遠回りに見え、実は一番の近道です。
やりとりの誤解が少なくなり、素直な人間関係になります。