先生から難しい宿題を出されたとき。
上司から不可能と思えるような仕事をお願いされたとき。
友人から無理な注文をされたとき。
自分ができることならいいのですが、できないようなことをお願いされる経験は誰にでもあることですね。
こんな難しい注文を受けたとき、あなたがどう答えるかによって、チャンスのつかみ具合が変わってしまいます。
不可能と思えるから、思ったままに「絶対無理です」「不可能です」「できません」と答える人はチャンスを逃してしまう人です。
できないことを無理やり引き受けろと言っているのではありません。
返事の仕方が悪いと言っているのです。
「絶対無理です」「不可能です」「できません」は、どれも強い否定です。
100パーセントの完全否定です。
相手に対する印象は悪くなり「そんなに強く言わなくても……」と思います。
「もうあの人にお願いするのはやめよう」
あなたへの印象が悪くなり、注文もお願いしづらくなるでしょう。
そうすると、あなたへ回ってくるチャンスそのものが少なくなります。
1つのチャンスを強く断ってしまったばかりに、ほかのチャンスまで一緒に断ってしまっているのです。
断るときに「できません」は言ってはいけない一言なのです。
では、不可能と思える注文をされたとき、あなたはどう言って断ればいいのでしょうか。
「難しいです」と言えばいいのです。
難しいという言葉は、強い否定でなければ、完全否定でもありません。
今の自分には、ちょっと敷居の高い問題ですということです。
相手は「ちょっと難しいことをお願いしすぎたかな」と顧みることでしょう。
難しいという言葉には、柔らかい否定が含まれており、優しく断ることになります。
うまく断ることができ、あなたの印象も極端に下がることはありません。
英語ではNOという一言でも、日本語ではさまざまなバリエーションがあります。
どのような断り方をするかによって、あなたの印象が変わり、次にまた仕事が回ってくるかどうかというチャンスも変わるのです。