「傾聴力」という言葉をご存じですか。
傾聴力とは、しっかり相手の言葉に耳を傾け、相手をより深くまで理解する姿勢のことをいいます。
ちょっと難しい言葉ですが、わかりやすく一言で言えば「話をよく聞く人になる」ということです。
心理学のカウンセリングで用いられるテクニックですが、私たちの信頼関係の構築においても役立ちます。
信頼される人を目指しているなら、傾聴力を高めましょう。
まずきちんと相手の目を見ます。
ただし、ずっと凝視するのは相手に圧迫感を与えるため、適度に視線をそらすことも大切です。
「7~8秒に1回」を目安に視線をそらすと、自然な感じが生まれます。
人の話を聞くときは、途中で話を折ることなく、最後まで耳を傾けるようにしましょう。
ちょっと納得できない話であっても、余計な口出しはしません。
否定したり遮ったりせず、最後まで聞きましょう。
一言一言に集中すれば、話を理解できるだけでなく、相手の理解も深まります。
話の途中で先が読めることもありますが、そのときも口出しせず、最後まで聞くことを貫いてください。
話を聞く際、プラスアルファで心がけたいのは「相槌」です。
微動だにせずじっと聞くのではなく、適度な相槌を心がけてください。
話の調子に合わせてうなずいたり「なるほど」「そうですね」と言ったりすれば、話がスムーズに進みます。
うなずき方も、一定ではなく、変化を持たせたい。
理解しているときは小さくうなずき、深い共感や同意ができたときは大きくうなずきます。
腕組みをしながら聞く姿勢には注意してください。
心理学において、腕組みは「自己防衛」を意味します。
相手との間に壁を作ってしまうため、控えておくのが得策です。
話を聞くときは、腕を組むのではなく、手を前に出して組むようにしましょう。
相手の話に不明点があれば、話を最後まで聞いたうえで、質問をしましょう。
自分の解釈が間違っていることもあります。
質問すると、解釈を正したり再確認できたりします。
相手は「きちんと理解しようとしている」と感じるため、ますます話が進みます。
これが傾聴力です。
きちんと話を聞くことは、相手を受け入れることです。
傾聴力があればあるほど、相手は「自分が理解されている、受け入れられている」と感じるため、あなたに信頼を寄せてくれます。
きちんと話を聞く姿勢は、信頼につながるのです。