執筆者:水口貴博

人付き合いがうまくなる30のマナー

22

ねぎらいの言葉は「ご苦労さま」ではなく「お疲れさま」のほうがいい。

ねぎらいの言葉は「ご苦労さま」ではなく「お疲れさま」のほうがいい。 | 人付き合いがうまくなる30のマナー

ねぎらいの言葉で、私がいつも気をつけている言葉があります。

「お疲れさま」と「ご苦労さま」です。

ねぎらいの言葉は「お疲れさま」だけで十分です。

「ご苦労さま」まで使わなくてもかまいません。

それは、この2つの言葉には大切なニュアンスの差があるからです。

人によって「お疲れさま」と「ご苦労さま」の違いを区別していない人がいます。

「お疲れさま」は、相手の年の差に関係なく使えます。

年下、年上でも問題なく使えます。

「大変でしたね。お疲れでしょう。今日は、ゆっくり休んでください」という年齢差に関係のない意味が含まれているのです。

それに対し「ご苦労さま」は、目上の人が目下の人に使う言葉です。

「よく頑張った。偉いぞ。次も頑張ってくれ」という肩書の差を感じさせる意味が込められています。

この違いに気をつけて、私はいつも「お疲れさま」のほうを使うようにしています。

時代劇1つをとっても、明らかに差がわかります。

お殿様が家来に使うねぎらいの言葉は、決まって「ご苦労だった」と表現されます。

一方、身分に差のない商人同士は「お疲れのようですな」などと交わし合います。

商人がお殿様に向かって「ご苦労」なんて使った日には、打ち首獄門です。

私は最初、ほとんど同じ意味のようで、なかなか飲み込めませんでした。

しかし、ある日、年下の人に「ご苦労」と言われた経験でわかりました。

年下に、ご苦労と言われると気分がよくないのです。

偉そうに聞こえます。

私は「なるほど、このニュアンスのことか」と、ようやく理解できたのです。

「ご苦労さま」を使わない代わりに「お疲れさま」を使うようにしましょう。

「お疲れさま」だけで、十分に人付き合いをやっていけます。

人付き合いがうまくなるマナー(22)
  • ねぎらいの言葉は「ご苦労さま」ではなく「お疲れさま」を使う。
知らない人がいるときは、雰囲気が固くなる。
紹介すると、雰囲気が柔らかくなる。

人付き合いがうまくなる30のマナー

  1. マナーを学ぶためには、手本を見つけることが大切。
  2. 身の回りの人から、マナーのいい面だけを取捨選択すればいい。
  3. マナーには、共通点がある。
  4. 友人を無理やり誘わない。
    友人がやりたくないときは、そっとしてあげよう。
  5. 話しかけるタイミングに、センスが表れる。
    ずうずうしく会話に割り込まない。
  6. 「アケオメ、コトヨロ」で友人はがっかりする。
    言葉を省略すると、気持ちまで省略される。
  7. メールは、長く打ちすぎると、かえって長続きしなくなる。
  8. 名刺を渡すときにフルネームを声に出すと、名前を覚えてもらえる。
  9. 「本物の敬語」は難しい。
    「丁寧語」を話せるだけでいい。
  10. キャッチが入り、途中で電話を切ったら、面倒でも折り返し電話する。
  11. プレゼントのヒントは、雑談にある。
  12. 言葉より、態度のほうが、気持ちが伝わる。
  13. 目、顔、体を向ける人は、好印象を持たれる。
  14. 舌打ちが、他人の気分を悪くさせてしまう。
  15. お金を貸すときは、あげてしまうと楽になる。
    できなければ貸さないこと。
  16. メモを取りながら話を聞くと、相手の姿勢が変わる。
  17. 約束を破る人は、信用できない人。
    お酒の場では、約束しない。
  18. 予定変更のマナーは、前倒しにすること。
  19. 「~なんだけど」で終わる会話より「~です」で終わる会話が気持ちいい。
  20. 運転手の暴言が、乗っている人まで気分を悪くさせてしまう。
  21. コミュニケーションの基本は、キャッチボール。
    一方的な会話はやめよう。
  22. ねぎらいの言葉は「ご苦労さま」ではなく「お疲れさま」のほうがいい。
  23. 知らない人がいるときは、雰囲気が固くなる。
    紹介すると、雰囲気が柔らかくなる。
  24. 香水は、強すぎないことが大切。
  25. 夜中に電話をするときは「夜分に恐れ入ります」から始める。
  26. 「ごめんなさい」が言えることは、人付き合いの基本マナー。
  27. 言い訳をして、いいわけがない。
  28. 返事ができる人はモテる。
    返事上手は、付き合い上手。
  29. 報告・連絡・相談をまめにする人が、信用される。
  30. 信用は、人付き合いの大切なマナー。

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