私はお正月に、友人から「アケオメ、コトヨロ」と言われました。
一瞬、何の意味なのかわかりませんでした。
しかし、すぐ「あけましておめでとう。今年もよろしくお願いします」の略語であることに気づきました。
短縮されて、言いやすく、楽な言葉です。
しかし、私はちょっとがっかりしました。
言葉を省略しているだけでなく、気持ちまで省略しているような感じがしたからです。
適当な挨拶をされたことで、適当にしか考えていないことが垣間見えたのです。
大切な人に、大切な言葉を言うときに、省略した言葉では相手に対して失礼です。
友人に物を借りるときに「ちょっと貸して」を略して「ちょっ貸し」は失礼です。
友人のお誕生日を祝うときに「お誕生日おめでとう」を略して「おたおめ」なんて、全然嬉しくありません。
告白するときに「ずっと前から好きでした。付き合ってください」を略して「ずっ好き」なんて言う人は、振られます。
告白するとき、気持ちの省略はよくありません。
大切なイベントのときには、最初から最後まではっきり言い切ってしまうことが大切です。
言葉と気持ちは一体です。
言葉を省略することは、気持ちまで省略することになります。
人付き合い上手な人は、気持ちをきちんと伝えることができる人です。
気持ちを伝える正しい方法はたくさんあります。
どう伝えるかは、人それぞれです。
気持ちの伝え方に説明書までは必要ありませんが、せめて略さずにきちんと言えることが大切なのです。