以前に、付き合いであった宴会で、困った光景を目にしたことがあります。
新年会や忘年会など、切りのいいタイミングで行われる宴会は、多くの社員が出席するものです。
そうした宴会では、普段はお酒が苦手で宴会に欠席している人も、仕事の付き合いで出席をします。
やはり体質上、アルコールに弱い人がいます。
しかし、そういう社員を責めようとする人がいるのです。
アルコールを受け付けない体質を知りながら、少しくらいはいいだろうと思い、無理に飲ませようとする人がいます。
「いつも欠席しているんだから、今日くらい飲めよ」
「なぜ飲まないんだよ。付き合いが悪いぞ」
「せっかくだから少しくらい飲もうよ」
これは本当によくありません。
酔っている人は、酔っている人を増やそうとします。
仲間を増やして盛り上げたいと思っているのです。
飲めない人を責めると、必ず雰囲気が悪くなります。
カラオケで、歌いたくない人を無理に歌わせるのと同じです。
本人が乗り気ではないことを無理に進めても、雰囲気が悪くなるだけです。
すすめられた側は気分を害しますし、そばで見ている側も胸が痛みます。
つくづく思うのですが、飲まない人は雰囲気を悪くさせてはいません。
飲めない人を責めている人こそ、雰囲気を悪くさせているのです。
飲めない人は、少し無理をして出席してくれています。
本人が嫌がることは、意思を尊重させましょう。
無理強いするほうが、よほど雰囲気を悪くさせるのです。