日本のことわざに「猫の手も借りたい」という言葉があります。
助けが欲しくて、猫の手でもいいから、とにかく助けてほしい意味です。
猫の手を借りるとは大げさですが、世の中をうまく渡り歩くために、人の手はどんどん借りてしまったほうが得をします。
しかし、これがなかなかできないのが、大人です。
大人になるにつれて、プライドが先行してしまい「自分で何とかする」と意地を張りたがります。
特に、部長や中間管理職はプライドが人一倍です。
「わかりません。助けてください」と言えない人が多いのです。
もちろんまずは自分で何とかすることが大切です。
しかし、うまくいかないときは、潔く助けてもらうことが必要です。
日頃から「自分で何とかする」と強気を言っていると、本当に助けてもらいたいときに「助けてください」と言えなくなります。
うまく人生を歩くには、必ず「助けてください」と言えるようになることです。
これが言えないと、必ずどこかでつまずきます。
つまずくだけでは済まず、転んでけがをしてしまいます。
けがをしてしまってからでは、遅いのです。
日頃から、予防接種をしておかなければなりません。
人生の予防接種のために、痛い注射をする必要はありません。
ただ一言「助けてください」と言えるようになるだけで、いざというときに乗り越えられるようになります。
注射は痛いけれど「助けてください」は痛くありません。
痛くないから簡単に実行できます。
「助けてください」は、予防接種より簡単なのです。