「具体的」は、コミュニケーションが上手な人が心がけている欠かせないポイントです。
話が下手な人は、いつも抽象的な表現をします。
曖昧でわかりにくく、適当な表現です。
しかし、話が面白くてわかりやすい人ほど、必ず内容が具体的ではっきりしているのです。
たとえば次の一言のどれに、あなたは一番興味を持ちますか。
A「旅行に行ってきたよ」。
B「海外旅行で、珍しいところに行ってきたよ」。
C「ハワイ島の近くにある無人島に、間違えて1人で行ってしまったよ」。
ほとんどの人がCの「ハワイ島の近くにある無人島に、間違えて1人で行ってしまったよ」に、興味を持ってしまうでしょう。
なぜこの一言に興味を持つのでしょうか。
それは、最も具体的な表現だからです。
Aの「旅行」という表現は単純な旅行のことしかわかりません。
旅行といっても国内か海外か、場所がどこになるのかもまったくわかりません。
抽象的な表現です。
もう少し具体的にした表現が、Bの「海外旅行で珍しい」という言葉になります。
しかし、Bでさえも「海外旅行で珍しい」という情報だけで、Aほど抽象的ではありませんが、まだ具体性に欠けています。
一番具体的な表現が、Cの言葉になります。
Cは「海外旅行で」というきっかけ。
「ハワイ島の近く」という島の場所。
「1人で」という行った人数。
「無人島」という島の状態。
これらの情報があるために具体的になって話が面白くなっています。
おすすめは「事情があって」という表現です。
「事情があって無人島に行ったことがあります」と言われると、興味を引かれ、もっと話を聞きたくなります。
話がどれだけ具体的であるかは、相手の興味をそそるための重要なポイントです。
具体的であるほど、イメージをしやすくなるため面白くなります。
今まであなたの話していた言葉に、もう少し具体的な情報を加えてみましょう。
「何のために」
「いつ」
「どこで」
「誰と」
ちょっと詳しい情報を付け加えるだけでも、ずいぶん変わってくるものです。
話を面白く楽しくさせようと思うなら、具体的に話をするだけでいいのです。
細かく詳しい情報を付け加えることで、コミュニケーションにリズムができて面白くなります。