努力を伴わず手に入ったお金は、羽がついたかのように、あっという間に消えてなくなります。
努力をして手に入れたお金ではありませんから、軽い気持ちで使ってしまうのです。
たとえば親からのお小遣いです。
努力をして働いて、汗水流して手に入れたお金ではなく、お金の重みを知らないまま、大金を渡されます。
受け取ったほうにしてみれば、何にも努力もせずに手に入ったお金なので、軽い気持ちで使ってしまいます。
本当はたった100円でも、100円なりの独特の「重み」があります。
それは自分で働いて稼いだことのある人でなければわからない感覚であり、これを「金銭感覚」と言います。
「これだけ働いたからこれだけもらえる」という感覚は、働いて汗を流して手に入れたお金なら、自然と身につきます。
すると働いて稼いだ100円と、もらった100円とでは同じ100円でも、感じる重みが全然違ってくることがわかります。
自分で努力をして稼いだお金ですから、手に入れるまでの苦労や大変さがわかり、100円でも稼ぐための背景が感じられるのです。
仕事を通して動かした体から、お金に対する感覚は身につきます。
お金持ちは、楽してお金を稼ごうとしません。
楽をして稼いでも、その重みを知らないため軽い気持ちでどんと使ってしまい、いつまで経ってもお金が貯まらないのです。
お金の重みを知らないため、あっという間に使ってしまいます。
気づけば、一文無しになってしまうのです。
楽をして稼ぐ人は、そのありがたみや大変さをわかっていないため、狂った金銭感覚となってしまうのです。
お金を稼ぐことに、余計な欲を出してはいけません。
一生懸命に汗水流して働き、それに見合ったお金を手に入れることが、正常で頼りがいのある「金銭感覚」が身につく方法なのです。
お金をたくさん稼ぐことが悪いと言っているのではありません。
汗水流して一生懸命に働き、大金を稼ぐことは何も問題はありません。
楽をして稼いでしまうことが問題であり、その人をダメにさせてしまうのです。