先入観を捨てた瞬間が、新しく生まれ変わる瞬間になります。
先入観は、今までの経験で得た知識で、ある一定の決まりきった考え方を持ってしまうことです。
先入観は、よい影響もありますが、悪い影響もあります。
たくさんの経験からおおよその想像がつくのは、生きていくうえで素晴らしい知恵となります。
しかし、その反面、決まりきった考え方しかできなくなりますから、新しい考え方を阻害してしまうという欠点もあります。
よい影響、悪い影響のどちらに比重が傾くのかは時と場合にもよります。
しかし「生まれ変わる」というテーマなら、先入観はできるだけ捨ててしまったほうがいいです。
今までの決まりきった考え方を捨てて、初めからやり直してみる方法は、生まれ変わるためにとっておきの手段となります。
というより、生まれ変わるそのものが、実は先入観を捨ててしまうことでもあるのです。
私は最初、パソコンと言うものは難しくて専門的なことだという先入観を持っていました。
そのため、私の自宅に父のパソコンがあっても触れようともせず、ささいな苦手意識もありました。
私の20歳の誕生日に、ノートパソコンを父がプレゼントしてくれたことがきっかけで、直接触れる機会が増えました。
やはり自分のパソコンだと少しずつですが触るようになり、次第に「パソコンは難しい」という先入観は変わってきました。
すればするほどできるようになります。
今までアナログではできなかったことがデジタルなパソコンだと、いとも簡単にできることに驚きを感じました。
それからインターネットの感動も忘れられません。
アドレスバーにアドレスを入れるだけで、世界中のどこのサイトでも見ることができるという現実には、大変な衝撃を受けました。
目の前で起こっている出来事に「こんなことができるわけがない。何かの間違いだ」と現実を受け入れるまでに時間がかかりました。
パソコンをプレゼントしてくれた父は、私のパソコンに対する先入観を少しでも変えてもらおうと思い、プレゼントしたと言います。
たしかに私のパソコンに対する先入観は大幅に変わり、今ではコンピューター関係の仕事をするまでになりました。
父が私にパソコンをプレゼントしてくれた20歳の誕生日、その日は私にとって生まれ変わりの瞬間でもあったのです。