日本アニメの1つ「アンパンマン」があります。
単なるアニメのヒーローに思えますが、そうではありません。
一般的なヒーロー漫画にはない、珍しい特徴があります。
それは、私たちにとっても、見習いたい姿勢です。
アンパンマンは、人を助けるヒーローです。
困っている人のところへ飛んでいき、悪いものを退治します。
ここまでは、これまでのヒーロー漫画と同じですよね。
では、何が普通のヒーローと違うのかというと、人を助けるときに、自分の身を削っているところです。
おなかがすいて、元気がない人には、自分の頭であるアンパンを食べてもらいます。
それはアンパンマンには、命を削ることです。
アンパンマンの顔が一部欠けているのは、衝撃的なシーンです。
私が子どものとき「そこまでやるか」とも、思ったのです。
自分の身を差し出しているのです。
ここが、普通のヒーロー漫画にはない、珍しい特徴です。
人助けをするとき、一瞬私たちは、考えます。
自分に被害が及ばなければ助けてもいいけど、被害が及ぶなら、控えたいと思います。
困っている人を助けようとするとき、自分に痛みが伴うと、普通は嫌です。
面倒はごめんだと思うのです。
しかし、アンパンマンはためらいなく、自分の身を差し出して助けようとします。
つまり、それだけ助けたい気持ちが大きい証拠です。
「本当に助けたい」という気持ちが、当時子どもだった私にも、よく伝わってきました。
人助けは、自分の身を削ることです。
自分の体力や時間を削るということです。
そういう点を意識ながら見ると、アニメとはいえ、深いメッセージが込められていることに気づきます。
見方によっては、哲学を主張したアニメではないかと思うのです。