猫は、日光浴が大好きです。
太陽は東から昇り、西に落ちていきます。
1時間ごとに太陽の位置が変わるため、日の当たる場所も変わります。
どうやら猫は、日の当たる場所で寝るのが好きなようです。
時間が経って太陽の位置が変わると、わざわざ日の当たる場所に移動をして、また寝始めます。
もちろん真夏の場合は例外ですが、冬の寒い時期は必ずと言っていいほど、日光を求めます。
そもそも、なぜ日の当たる場所が好きなのでしょうか。
やはり第1の理由は「温かいから」です。
人が寝るときには、布団をかぶって寝ます。
布団があるおかげで、体温で温かくなり寝やすくなりますが、猫には布団をかぶる習慣がありません。
では、何が布団の代わりになるのかというと、日光です。
温かい日光を浴びることで、体を温め、寝やすくなります。
「自然のお布団」です。
しかし、日光を好むのは、まだいくつかの理由があります。
人が布団を干して太陽の光に当てるのは、湿気を取るのはもちろんですが、ダニ駆除に大きな効果があるからです。
人が汗をかいた適度に湿った布団は、まさにダニの温床です。
そのままにしていると、ダニが繁殖して、寝ているときにちくちくして寝にくくなったり、アレルギーの原因になったりします。
猫の場合も、いくら室内とはいえ、カーペットに潜むダニが毛の中に混じり込むことは大いに考えられます。
毛の中にダニがいると、猫もちくちく不快に感じます。
皮膚病の原因になることもありますが、そこで登場するのが日光の力です。
日光に当たりながら寝ることで、体の毛についているダニを追い出したり、駆除したりする効果があります。
ダニだけでなく、ノミやシラミなどにも有効です。
その結果、ちくちくする違和感もなくなり、快適に寝られるようになります。
カルシウムの吸収に効果があることも確認されています。
哺乳類は、日光を浴びることでビタミンDが活性化され、カルシウムが骨に吸収されやすくなります。
これは人のみならず、犬も猫も同じです。
日光をしっかり浴びることで、食事に含まれるカルシウムがきちんと骨に変わり、丈夫な猫へと育ちます。
このように、日光は猫にとってなくてはなりません。
さて、あなたの部屋はどうでしょうか。
完全室内飼いの場合、部屋の状況によっては、日当たりが悪くなる場合があります。
カーテンで閉め切った部屋にせず、カーテンを開けて、日中は室内に日光が入るように工夫しましょう。
日光浴は単なる寝心地の良さのみならず、猫の健康維持にもつながるのです。