1つ、時代の先を読むために、わかっているキーワードがあります。
歴史は「人の感情が作り出している」という事実です。
これまでの過去を振り返れば、はっきりわかります。
空を飛ぶ道具を夢見て、兄のウィルバーと弟のオーヴィルは、飛行機の製作に取り組みました。
1903年12月17日、人類初の動力飛行に成功しました。
ライト兄弟による飛行機の発明は、当時の人々からの大きな好感を得ました。
「遠くへ旅行ができる。ほかの国にも行きたいなあ」
「遠くにいる親戚にもすぐ会いに行ける」
「長距離の移動が楽になった」
まさに飛行機は、人だけでなく、夢まで乗せた素晴らしい商品でした。
人気が後押しとなって、その後、飛行機は短い間に何度も改良を重ねました。
今では、世界のどこへでも飛んでいけるようになりました。
飛行機が登場して、わずかの間に世界中へ広まりました。
飛行機のない国はないほど、私たちの生活に浸透しています。
一方、人々から反発された例としては「ギロチン」です。
フランスの医師ギヨタンが発明した、死刑囚を殺すための道具です。
その下に受刑者を寝かせ、刃が落下して首を切断するものとして、有名です。
フランス革命時代以来には、公開で処刑するための道具として頻繁に用いられました。
死刑にされるのは、当然、大きな罪を犯した人間です。
しかし、いくら悪人とはいえ、人間であることには変わりありません。
「いくら死刑囚の死刑とはいえ、残酷すぎる殺し方ではないか」
「人としての尊厳を無視した処刑法だ」
「道徳的ではない」
多くの人が、ギロチンの無残な処刑方法に反感を抱きました。
ギロチンそのものは、優秀な死刑の道具でした。
しかし、その処刑法が残酷すぎ、人々の反感が大きかったため、1981年には廃止されました。
あえて、極端な2例を挙げました。
良い商品はどんどん改良を重ねられ世界中に広まりますが、悪い商品は廃止されます。
「これまでの歴史は人の感情が作ってきた」ということは「これからの時代も、人の感情が作っていく」ということです。
人気が出るである商品やサービスは、人から好感を得たものです。
廃れて消えていく商品やサービスは、人から反感を得たものです。
単純明快な事実です。
あなたが提供しようとしている商品やサービスは「人々から好感を得るのか、反感を得るのか」を客観的に見てみましょう。
人々から好感を得るものは、必ず繁栄します。
人々から反感を得るものは、必ず廃れます。
過去の歴史が、その証明なのです。