執筆者:水口貴博

記憶力を高める30の方法

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耳の記憶は、目の記憶より強い。

耳の記憶は、目の記憶より強い。 | 記憶力を高める30の方法

「この子、目つきが悪いですね」

私は小学生のころ、先生が何気ない一言が心に突き刺さり、今でも忘れられません。

一方、嬉しい言葉が耳に残っていることもあります。

「あのね。○○さんが、貴博君のこと、好きなんだって」

中学生のころ、あるクラスメートからの愛の告白も、いまだに耳に強く残っています。

遠い昔の話ですが、テープで録音したかのように、そのときの声を再現できます。

私たちは、目からの記憶より、耳からの記憶のほうが強く残ります。

その理由は、生物の進化の過程から説明できます。

今でこそエジソンによって電球が発明され、夜でも昼のように明るいですが、昔は夜になれば真っ暗でした。

真っ暗になれば、どんなに視力がよくても関係なく、何も見えなくなります。

たとえ、日中の明るい場所でも、目で前は見えても、後ろを見ることはできません。

目はたしかに素晴らしい感覚器官ですが、確認できる範囲と時間は限られています。

そんな見えないときに、敵が襲ってくれば大変です。

場合によっては、生命に関わります。

生物は生命を維持するために、存在の確認をして、身の安全を確保しなければなりません。

そんなとき頼りになるのが「耳」です。

耳は昼夜関係なく、1日中、音を関知できます。

どんなに真っ暗でも、音がすれば、そこに何かがいることを察知できます。

目とは違い、360度上下左右すべての方向から、情報を収集できます。

後ろに何かがいることを、音によって確かめることができます。

ゆえに、人間だけでなく、鳥や魚も、目より耳が発達しています。

それは、生き残るために必要だったからです。

そうした進化の歴史から、記憶力も「目からの記憶」より「耳からの記憶」のほうが印象によく残ります。

読書をするとき、目から字を読んで、物事を覚えようとします。

しかし、そんなとき、目より耳からのほうが記憶力は高くなることを思い出しましょう。

たとえば、音読をした声を録音してみましょう。

最初の録音のときは、手間がかかり大変かもしれませんが、2回目3回目からは、手間が省けます。

録音さえできれば何度でも再生ができて、読むより楽に勉強ができます。

なにより、音で聞いたほうが覚えやすくなります。

私は日本国憲法の勉強をしたとき、本を読んで勉強すると挫折しましたが、音声で学んだときは容易に学べました。

字で読むと、難しい漢字やわかりにくい表現が登場してうんざりしますが、耳で聞くと、そうした壁が取り払われます。

勉強は目でするものだという常識を取り払ってください。

耳で勉強したほうが、はるかに効率的、かつ効果的なのです。

記憶力を高める方法(23)
  • 耳で、覚える。
類義語・対義語・関連用語は、覚えやすい。

記憶力を高める30の方法

記憶力を高める30の方法
  1. 「勉強」そのものより「勉強法」から、身につける。
    「勉強」そのものより「勉強法」から、身につける。
  2. そもそも脳は、覚えるより、忘れるほうが圧倒的に得意。
    そもそも脳は、覚えるより、忘れるほうが圧倒的に得意。
  3. 長期記憶のためには、海馬を騙せばいい。
    長期記憶のためには、海馬を騙せばいい。
  4. 復習は、1カ月以内にすること。
    復習は、1カ月以内にすること。
  5. 復習タイミングは、1週間後が最適。
    復習タイミングは、1週間後が最適。
  6. 一芸は道に通ずる。
    一芸は道に通ずる。
  7. 記憶力は、最初と最後が最も高い。
    記憶力は、最初と最後が最も高い。
  8. 隙間時間に覚えるほうが、よく覚えられる。
    隙間時間に覚えるほうが、よく覚えられる。
  9. 覚えれば覚えるほど、覚えやすくなる。
    覚えれば覚えるほど、覚えやすくなる。
  10. 睡眠時間は、最低でも6時間以上。
    睡眠時間は、最低でも6時間以上。
  11. 人に説明したことは、忘れなくなる。
    人に説明したことは、忘れなくなる。
  12. 記憶は「一度で完璧」ではなく「復習」で身につける。
    記憶は「一度で完璧」ではなく「復習」で身につける。
  13. 百聞は一見にしかず。
    百聞は一見にしかず。
  14. 体験するのが、一番覚えやすく、忘れにくい。
    体験するのが、一番覚えやすく、忘れにくい。
  15. 記憶力は「トライ&エラー」の数に比例する。
    記憶力は「トライ&エラー」の数に比例する。
  16. 由来や理由がわかると、記憶に強く残る。
    由来や理由がわかると、記憶に強く残る。
  17. 喜怒哀楽が伴ったことは、強く記憶に残る。
    喜怒哀楽が伴ったことは、強く記憶に残る。
  18. 好きなことは、すぐ覚えられる。
    好きなことは、すぐ覚えられる。
  19. 勉強ができる人のノートほど、字が汚い。
    勉強ができる人のノートほど、字が汚い。
  20. 記憶力を高めるために、ノートはとらず、復習範囲を絞る。
    記憶力を高めるために、ノートはとらず、復習範囲を絞る。
  21. 他人を蹴落とす人は、自分が蹴落とされる。<br>他人の幸せを喜ぶ人は、自分が幸せになれる。
    他人を蹴落とす人は、自分が蹴落とされる。
    他人の幸せを喜ぶ人は、自分が幸せになれる。
  22. 覚えようと意識しないと、覚えられない。
    覚えようと意識しないと、覚えられない。
  23. 耳の記憶は、目の記憶より強い。
    耳の記憶は、目の記憶より強い。
  24. 類義語・対義語・関連用語は、覚えやすい。
    類義語・対義語・関連用語は、覚えやすい。
  25. 記憶力は、朝食後に高まる。
    記憶力は、朝食後に高まる。
  26. 勉強とは「頑張るもの」ではなく「楽しむもの」。
    勉強とは「頑張るもの」ではなく「楽しむもの」。
  27. 成績がいい人ほど、魚が好きな人が多い。
    成績がいい人ほど、魚が好きな人が多い。
  28. ガムを噛むと、眠気が吹き飛ぶ。
    ガムを噛むと、眠気が吹き飛ぶ。
  29. 寝る前に覚えたことは、記憶に残りやすい。
    寝る前に覚えたことは、記憶に残りやすい。
  30. 他人が引いた下線より、自分で引いた下線のほうが、記憶に残りやすい。
    他人が引いた下線より、自分で引いた下線のほうが、記憶に残りやすい。

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