会話では話が長くなるときがあります。
本来なら、できるだけ簡潔にわかりやすくまとめるのが理想ですが、状況によって難しいときもあります。
たとえば、出来事の詳細を話すときです。
細かい話に及ぶと、話が長くなりがちです。
さて、こんなとき、会話が上手な人と下手な人とで、マナーに違いがあります。
会話が下手な人は、長くなる話を、急に話し始めます。
会話中、急に長話が始まり、相手を驚かせます。
いくら詳細が必要とはいえ、相手は突然の長話によい印象を抱かないでしょう。
相手は「話がいつ終わるのだろうか」と、あくびを我慢しながら聞き続けなければいけなくなるでしょう。
聞き続けるにもパワーを使います。
心の準備ができていないため、苦痛になる。
しかも話が長くなればなるほど、要点もわかりづらくなります。
いつ話が終わるのかわからない上、要点もわかりにくく、聞きながらだんだんいらいらしてくるのです。
会話が上手な人は、長くなる話の前に、断りを入れます。
「少し話が長くなりますが、よろしいでしょうか」
相手から承諾をもらってから話し始めます。
少し手間はかかりますが、長くなる話をするうえでは大切なマナーです。
一度断りを入れておけば、相手は「これから長い話が始まる」とわかり、心の準備がしやすくなります。
長話になっても、いらいらしにくくなり、気持ちよく長い話を聞きやすくなるのです。
長話をしていけないわけではありません。
ほんの一言の配慮が、あるかないかです。
たった一言で、苦痛になる長話も、気持ちよく聞けるのです。