後から別れ方を思い出して悔やむことがあります。
「もっと冷静な態度をしておけばよかった」という後悔ではありません。
「もっとののしっておけばよかった」という後悔です。
たとえば、相手から別れを切り出されたとき、あまりにショックが大きく、自分は黙ってうなずいて別れたとします。
ところが別れた後になって「もっとののしっておけばよかった。顔を引っぱたいておけばよかった」と思う。
ののしることなく別れたことを後悔すれば、ストレスを発散させたい気持ちが強くなるでしょう。
別れてから怒りがこみ上げ「もっと暴れておけばよかった」と思うのです。
もちろん「もう少し冷静に話し合えばよかった」という反省はあっていいでしょう。
お互い落ち着いて話をすれば、余計な禍根を残さず、お互い納得したうえで別れることができたはずです。
しかし、暴言や暴力については、やはり何もしなくてよかったのです。
ののしったり顔を引っぱたいたりして別れたとしましょう。
そのときは気分がすっきりしても、それはそれで「少しやりすぎた。大人げなかった。謝りたい」と後悔するでしょう。
ののしってしまうと、別れ話がこじれたかもしれません。
顔を引っぱたけば、殴り合いになり、お互いけがをしたかもしれません。
客観的に見れば、子どもの喧嘩と同じ。
取り乱した行為は、後になって恥ずかしく思います。
ひどい別れ方をすれば、今度は最悪な別れをしたことを後悔したはずです。
暴言も暴力もなくてよかったと考えるのが一番です。
「大人の対応ができた。むかむかするけど我慢しよう」と考えることです。
仕返しも必要ありません。
むかつくことがあっても、終わったことはさっと忘れ、次に向かうのが得策です。