落ち込みには「慣れる」という特徴があります。
1回目の落ち込みは、ささいな失敗でも、大げさに受け止める特徴があります。
まだ慣れていないので、過剰に反応しやすいのです。
ところが、2回目からは感じ方が変わります。
すでに経験したことがあるため、慣れがあり、1回目より楽に感じる傾向があります。
落ち込みは浅く、回復も早くなります。
たとえば、初めての失恋を経験するとします。
やはり初めてなので、大きなショックを受けるはずです。
枯れてしまうほど涙を流し、食欲不振になり、何もやる気が起きなくなるでしょう。
人生に絶望を感じ、生きるのがつらくて、死にたくなるかもしれません。
しかし、それほどひどい失恋でも、時間が経つにつれて正常な自分を取り戻し、いずれ立ち直ります。
そして再び誰かと恋愛をして、また失恋を経験するとします。
同じ状況なら同じ程度に落ち込むはずですが、1回目より軽く感じるはずです。
すでに失恋の経験があるため、2回目の失恋も受け入れやすくなるのです。
さらに3回目の失恋になると、2回目の失恋より軽く感じるでしょう。
何事もそうですが、最初が一番大変であり、後になればなるほど楽になります。
苦しいことがたくさんあると感じるなら、慣れていくことです。
経験すればするほど、心は強くなるのです。