スーツの中でときどき邪魔に感じるのが、取り扱い絵表示のタグ。
取り扱い絵表示には、その素材の最適な取り扱い方法が記載されています。
適切な洗い方、アイロンの温度、干し方などです。
取り扱い絵表示はいいのですが、ひらひらしたタグが目障りと感じたことがある人も多いのではないでしょうか。
余計なタグがあると、デザインが悪くなると思い、切り取ってしまう人がいます。
クリーニングに頼ってばかりの人は「どうせ業者が判断してくれるからいらないだろう」と軽く考えることもあるでしょう。
ここが落とし穴です。
余分なタグがなくなった分だけ、デザインがすっきりするメリットがあるのはわかります。
しかし、それ以上に、さまざまなデメリットが生じます。
まず自分で洗濯する場合、どう洗うのが適切なのか、正しく判断できなくなります。
自分勝手な判断で洗濯すると、たいてい失敗するでしょう。
繊細な生地の場合、一度でも失敗すると、元に戻せません。
繊細な生地は、一度の失敗も許されない厳しい素材でもあります。
高価なスーツを、すぐ傷める可能性があるのです。
また、クリーニングに出すときにも、デメリットが生じます。
クリーニング店は洗濯のプロですから、生地を見れば、適切な扱い方は判断できるでしょう。
ただし、それも絶対ではありません。
取り扱い絵表示のタグが切り取られていると、クリーニング店では、何か問題が起こっても保証してくれない場合があります。
タグが邪魔と感じるかもしれませんが、切り取らないことです。
取り扱い絵表示のタグは、洗濯する側にとっては、重要な情報が載っているのです。