私は母に、どう父に出会って、なぜ父と結婚しようと決めたのか、聞いてみたことがあります。
これは私だけに限らず、どこの家庭でも一度は親に聞いてみたことがあるのではないでしょうか。
私の父と母が出会ったきっかけは「お見合い」です。
私の父も母も、お見合いを始めた当時、すでに仕事を持っていて、だんだん落ち着いていたころでした。
それで、そろそろ結婚のことも考えなくてはという理由から、お見合いを始めたそうです。
母は、はじめ父とは別に、もう1人の男性ともお見合いをしていました。
その男性のほうが、実家からも家が近く、連絡を取りやすいですから、立地条件からその男性のほうを優先的に考えていたそうです。
しかし、最後に選んだのは、私の父のほうでした。
母に選んだ理由を聞いてみると「好感が持てたから」という答えが返ってきました。
お見合いは、自分の人生のパートナーを選ぶ、大きな一大決心の1つです。
私の母はとても単純に「好感が持てたから」という理由で選んだわけです。
相手の地位や肩書や立地条件などに振り回された決断は、あとあと大きな後悔を生みやすいものです。
しかし、好感が持てたという理由で選べば、なにより自分の気持ちで選んだことなので納得がいきます。
心の通い合う関係を決めるときには、相手の地位や肩書に振り回されるより、自分の気持ちに正直になったほうがうまくいきます。
私の母は、大切な心の通い合う関係だからこそ、自分の気持ちを大切にして、父と結婚しようと決めたのです。
そういえば、つい先日、私の両親は結婚30周年を迎えました。
母は、父を選んで本当によかったと言っていました。