私はこの性格上、よく人から愚痴を聞いてほしいという電話がかかってくることがあります。
昨日も電話がかかってきました。
愚痴の電話です。
会社の上司とうまくそりが合わず大変、といった内容の愚痴です。
話を聞いてもらいたいらしくわざわざ電話をかけてくるのです。
愚痴を聞くのは、私としてはとてもよい勉強になります。
何しろ相手にとってみれば、つい今しがた経験したばかりのことですから、すごく具体的に話をしてくれるのです。
愚痴を、生々しく語ってくれます。
相手が経験したことですが、私が経験したかと思うくらいに熱が伝わってきます。
聞いている私も、頭の中でとても想像しやすくなるのです。
愚痴は、少し残念ではありますが、話の内容があまりに具体的ですから、釘付けになって話を聞いてしまっています。
私は、その上司と会ったことはないですが、具体的に話をしてくれるおかげで、どういう人なのか想像できるのです。
面白い話をするときには「最近の出来事が、一番面白い」という法則があります。
先ほどあげた例のように、つい今しがた経験した出来事なら、記憶もはっきり残っているおかげで、話に具体性があります。
なにより、気持ちまでが残っています。
最近の出来事は、その場を再現してしまうかのように、話をしてしまうのです。
具体的な話こそ、人を引き付ける魅力があります。
これが面白い話をするコツです。
何も、はるか遠い昔の思い出を語ろうというわけではありません。
最近にあった出来事を話せばいいだけです。
最近の話が、気持ちも記憶も残っていて、一番面白くなってしまうのです。