人望のある上司は、部下を責めません。
どんな人間でも失敗はあります。
失敗をするのが人間であり、不思議なことではありません。
ミスを責めてしまうと、部下は身が縮み、さらに失敗しやすくなります。
部下を責めるのは、最もレベルの低い改善方法です。
では、何を責めるのがよいかというと「システム」です。
間違った部下が悪いのではなく、間違えやすいシステムが悪いと気づくことが大切です。
チェックが足りなくて失敗したなら部下を口で責めるのでなく、チェックしなければ先に進めないような方法で対策を立てます。
良い例が、チェックシートです。
その失敗は、チェックシートがあれば防げませんか。
チェックシートにチェックしないと、先に進めないようなシステムがあれば、もう間違えることはないはずです。
チェックシートにサインの項目を作り、上司がサインをしないと、作業をしてはいけないというルールに変更します。
部下と上司の複数人によるダブルチェックができ、個人の思い込みによる間違いを防ぐこともできます。
コミュニケーションが不足なら、コミュニケーションがしやすいように席替えをする方法もいいでしょう。
疲れやすい作業なら、休憩をいつもより多めに取るシステムを作ればいいことです。
部下を責めてしまえば、その部下しか改善されません。
しかし、システムが改善されれば、チーム全体が改善されます。
そういう意味においても、責めるのは部下よりシステムなのです。