人望のある上司になろうと、偉そうなことを言う人がいます。
偉そうなことを言えば、格好がついて上司らしくなります。
そういう偉そうなことを言って、ふんぞり返れば、部下から人望を集めることができるだろうと思っています。
それは往々にして、空回りします。
逆効果です。
人望を集めるどころか、むしろ失います。
偉そうなことを言う上司は、ただの説教オヤジになるからです。
うるさい上司は、部下から煙たがられ、むしろ嫌われます。
どんなに立派な人でも、偉そうな説教が多いと、人気を落としてしまいます。
説教で、人の心を動かすことはできません。
では、人望を集める上司は、どうしているのでしょうか。
「偉そうなことを言う」のではなく「偉い行動をしている」のです。
不言実行です。
口では偉そうなことは言わない代わりに、偉い行動を上司が体現します。
部下に心がけてほしい手本を上司が表現することは、どんな言葉より説得力があり、部下のためになります。
人望を集めるためには、上司は手本になる必要があります。
口で偉そうなことを言うのは、誰でもできますが、実際にそれができている人の言うことを聞きます。
部下は「実際にできている人」の言うことを素直に聞き、聞きたいと思います。
なにより、その姿勢は見ている人に感動を与えることでしょう。
マザーテレサが「人を愛せ」とは言わず、実際に自分が人を愛していたから、たくさんの人の人望を集めることができました。
人の心が動かされるのは、発言より、行動なのです。