人間には潜在意識の奥深くに潜む記憶があります。
ものの10年も生きた人なら、それ以前に経験として蓄えられた記憶が、脳の奥深くに蓄積されています。
ほとんどの人が昔のことは「忘れた」と言いますが、人間は一度経験したことは死ぬまで忘れないようになっています。
あなたも昔の話をされたとき「そうそう。そういえばそんなこともあったな」と昔を思い出すはずです。
これは「忘れていた」のではなく「普段は、思い出せなかっただけ」です。
本当に忘れていれば、思い出すこともできません。
経験した記憶たちは「潜在意識」として脳に蓄えられています。
そして、ある一瞬の顕在意識として、一瞬顔を出すときがあります。
それが「なんとなく」という感覚です。
「こっちのほうが、なんとなくいいような気がする」
「なんとなく、やめたほうがいいと思う」
「何だか、引かれてしまう」
あなたも一度は経験したことがあるのではないでしょうか。
この感覚こそ、直感と言われるものです。
直感は、その人が過去に経験したことからその場に適したことを思い出し、結果として「なんとなく」という感覚で表れます。
私は普段からたくさんの本を読んでいますが、中身をめくっただけで、その本が楽しい本かどうか、なんとなくわかります。
小さな字が詰まった本を見ると、直感的に「この本は面白くなさそうだな」と、なんとなくわかります。
今まで私がそうした本を読んで、あまりよいことがなかった経験があるからです。
見た目や雰囲気などから総合して、ぼんやりした感覚ですが、感じるものがあるのです。
潜在意識をうまく活用できれば、いろいろな場面でも適した選択ができるようになります。