夏のある日、彼女と一緒に思い出を作ろうと思い、大がかりなデート計画をしました。
泊まりがけで、八景島のシー・パラダイスに行く予定です。
シー・パラダイスの近くにホテルがあり、丸2日間のデートを予定しました。
ささいな小旅行にも近い感覚です。
まずホテルに荷物を置いてから、シー・パラダイスに行こうと思いました。
ホテルのチェックインを確認したところで「15時から」です。
午前中から待ち合わせをして一緒にランチを食べましたが、ホテルのチェックインまでしばらく時間があります。
そこで、ホテルに行く途中で寄り道をしました。
最初に言い出したのは、私です。
横浜にある中華街が近かったので、一緒に行こうと提案してみました。
「え? うん。まあ、いいけど」
一瞬、彼女の顔色が曇りました。
未熟な私は、その意味がまだわかりませんでした。
余った時間を有効に使おうと思い、デートの変更をしたつもりなので、てっきり彼女は喜ぶと思っていました。
近くだったので、ついでだと思ったのです。
ところが、これがとんだ誤算でした。
デートの予定を変更して、横浜中華街を歩くことになりました。
中華街と言っても、結構広い。
私は初めて行く中華街にテンションが高くなり、彼女をあちこち振り回してしまいました。
すると、途中で彼女がベンチで座り込んでしまいました。
「足が疲れた」と言います。
実は、彼女はハイヒールを履いていたのです。
そもそも中華街に行く予定ではなかったので、彼女は歩きやすい履物を履いてはいませんでした。
それに気づかず、私がコースを変更したものですから、彼女は足を痛めてしまったのです。
そこからは彼女と険悪な雰囲気です。
この失敗をしてから、デートの予定変更とはいえ、注意が必要だと反省しました。
時間に余裕があったり、途中で気になるお店を見つけたりなど、デート中に予定変更はよくある話です。
突然のデートコースの変更は、もちろんありです。
ありですが、変更する前に、彼女の履物を見てから判断しましょう。
歩きやすいシューズか、それともハイヒールか。
いくら予定変更をしたくなったとはいえ、歩きにくい履物を履いているなら、変更を断念する勇気も必要なのです。