人間は熱いとき、体中で汗をかきます。
体温をある一定に維持していなければ、体の機能のさまざまなところで支障が出てしまうからです。
そのため、汗が出る穴である「汗腺」は、足のつま先から頭のてっぺんまで、体中に存在しています。
真夏日には、まめに体中から汗を流して、必死に体温調節を行おうとします。
人体は大きいため、熱がこもりやすく、迅速な体温調整が必要だからです。
では、犬と猫はどうでしょうか。
まず犬からご説明します。
犬は、体温調節を「口」と「足の裏」で行います。
犬はいつも口を開けて呼吸することで、口から水分を蒸発させ、体温の調節を行っています。
また、わずかではありますが、足の裏に汗をかくことも確認されています。
口呼吸ほど強力な体温調節はできませんが、足の裏でも汗を少しかいて体温調整を行っています。
人間ほど体が大きくないので、口呼吸と足の裏程度で十分です。
では、猫の場合はどうでしょうか。
結論から言うと、猫は汗をかいて体温調節をしません。
なぜかというと、熱がこもるほど体が大きくないからです。
熱くても、猫は体が小さいため、熱がすぐ逃げてしまいます。
そのため、汗をかかない体質です。
しかし、体が小さいゆえに暑さに強いですが、逆に寒さには弱い特徴があります。
体が小さいゆえに熱がすぐ逃げてしまい、寒さには大変弱いです。
ほとんどの猫は、豊かな毛並みが特徴ですが、寒さを補うためです。
つまり「猫は暑さに強く、寒さに弱い」という特徴があるのです。
猫を飼うときに気をつけたいのは、暑さより寒さです。
真夏の炎天下にエアコンもつけないのは例外ですが、猫を飼うときに気をつけるなら、暑さより寒さに重点を置きましょう。
寒い冬には、必ずエアコンをつけ、温かい環境を作ってあげましょう。
そうした点からも、やはり猫は室内で飼うのがおすすめなのです。